2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of general flow-rate measurement system for various coolants of advanced reactors
Project/Area Number |
16K14531
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 治嗣 北海道大学, 工学研究院, 特任教授 (00611485)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 液体金属冷却炉 / 液体金属流量計測 / 多点速度分布計測 / 超音波ドップラー / 線測定ドップラー法 / 流速分布測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代の革新炉として安全性の高い液体金属冷却炉の流量計測は,現状電磁流量計を適用している.電磁流量計はファラディーの法則を利用し,誘電体が配管に取り付けられた電磁流量計の電場を流れることによって生じる起電力を測定し,あらかじめ求められた変換係数を用い変換することにより流量を求めている.しかしながら流れの状態に大きく影響される変換係数を乗じて流量を求めているため、汎用としては測定精度は限られ(偏差7.5~10%)その精度は水流量計(同1~3%)を大きく上回る。この改善のため流速分布に依存する変換係数が不必要な流量計測システムの構築が必須であり,過渡流速分布を直接測定し流速分布を積分することによって,未開拓分野である流速分布計測による高精度液体金属流量計測システム開発のため,新型炉用汎用多種冷却材対応の流量計測が可能な高精度流量計測システム(偏差~3%)基盤技術の開発を実施している.測定液体金属はGa(68.5%)/In(21.5%)/Sn(10%)からなる通称ガリンスタンと呼ばれる液体金属を利用して実施している.ガリンスタンの沸点は1300℃と通常の金属とほぼ変わらないが,融点は-19℃と低く常温で液体状態である.比重は6.44,粘度は0.0024Pa(常温)である.ガラスやアクリル系材料とは相性が良く濡れ性が良いことから配管内面の固液界面での超音波の透過は良く,また可視化ができることから流量測定試験部をアクリル系材で製作した.高さ1100mm,幅1848m,奥行き310mmの鋼材枠内に,流量測定が左右両方向に選択して可能な配管内径20mmの水平配管試験部を設置し,配管両端には液体金属タンクを設けて交番に流量を流し計測法等の最適化を実施した.計測に用いた超音波ドップラー流速分布計測装置は軽水炉給水用等に本受託者らが開発してきたものを適用した.今後もデータ取得を重ねて実施する.
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