Spatial Representations of Self and Other in the Hippocampus

2018 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16K14561
• Research Institution: Institute of Physical and Chemical Research
• Principal Investigator: 檀上 輝子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 研究員 (60613247)
• Project Period (FY): 2016-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: 海馬

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、電子生理学的手法を用いて、ラットの海馬から自己と他者の場所を表象する細胞を同定し、海馬内でのこれらの情報の表象様式を明らかにすることを目的とする。そのために、他者の場所認知を必須とする行動課題を設計し、行動課題中のラットの海馬から神経活動記録を行う。具体的な行動課題としては、２匹のラットを用い、１匹目のラットの場所を２匹目のラットに観察/認知させるものを行い 、１匹目のラットの場所を認知する際に特異的に発火する神経細胞を２匹目のラットから記録した。これまでの研究の成果は、昨年度までに論文として発表しており、本年度は、海馬から神経活動を記録するために、多チャンネルのシリコンプローブを用いた大規模細胞外神経活動記録を行い、同時にオプトジェネティクス技術を用いて細胞種の同定や神経投射ターミナルに対する活動性の制御を行うための技術を開発することを目的とした。
その結果、オプトジェネティクス技術を細胞種の同定に用いる方法はすでに確立しており、行動課題中のラットからの神経活動記録に応用することが可能である。一方、オプトジェネティクスを用いて、広範囲に神経細胞特異的な活動制御と、神経活動記録を同一部位に行うには、光刺激技術の手法をさらに改良する必要がある。また、神経投射ターミナルの活動制御に関しては、光刺激部位の先端と神経ターミナルとの距離を考慮に入れた効率の良い光刺激技術を開発するための検討を行った。