2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the common mechanisms of tissue stem cell activation shared in different cell lineages during the organ regeneration
Project/Area Number |
16K14590
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深澤 太郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10565774)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 再生 / アフリカツメガエル / interleukin-11 |
Outline of Annual Research Achievements |
アフリカツメガエル幼生(オタマジャクシ)尾の再生は、切断した際に脊髄・脊索・筋を含む尾を再生するという高い再生能を示す。幼生尾再生は、各組織中に存在する組織幹細胞が尾の切断により各々活性化され、(細胞運命が拘束された)未分化細胞を生み出し、これらが分化して各々の組織を再形成する様式であるとされる。本研究は、尾再生時における各組織幹細胞の活性化もしくは活性化状態の維持に、組織の種類を問わない普遍的な機構があるとの作業仮説をたて、また当研究室で同定された尾再生時の再生芽(その後再生尾を形成する増殖細胞集団)の増殖細胞に選択的に発現しているinterleukin-11(il-11)がこの機構に関わると考え研究を行っている。本研究期間では、(1)尾再生においてil-11が複数組織の未分化細胞の誘導・維持に必要十分であることを示した内容の論文をNature Communications誌にて発表した。幼生尾再生において複数種の未分化細胞の誘導・維持を単一の因子が担うことを示すもので、未分化細胞の誘導・維持の機構が各組織で共通であることを意味するものと考えている。(2)尾切断時のIL-11シグナリングの下流に位置すると考えられる遺伝子群について、これらの再生過程での発現量変動が再生の進行とよく相関することを見出した。本研究の最終年度では、(2)で得られた因子のうち一つについて機能阻害時に尾再生が阻害されることを見出し、この因子がIL-11シグナリングの担う未分化細胞の誘導・維持という機能に関わる実働因子ではないかと考えている。
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Research Products
(3 results)