2017 Fiscal Year Annual Research Report
Pseudouridine: new biomarker for cancer diagnosis
Project/Area Number |
16K14625
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
田岡 万悟 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (60271160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 友則 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00261694)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | シュードウリジン / RNA / 質量分析 / 転写後修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
血中や尿中に含まれるシュードウリジン(5-ribosyluracil、Ψ)モノマーはガンマーカーやガン治療の予後マーカーとして知られている。Ψモノマーは、ウリジンがオリゴマーRNAに取り込まれた後に修飾され、さらに分解されて生じる物質であり、細胞内に最も多く存在するRNAであるリボソームRNA(rRNA)に由来するものと考えられる。Ψは、質量に変化がない唯一の転写後修飾ヌクレオシドであるため、これまで有効な解析法がなかったが、昨年度の本研究によって質量分析(MS)に基づく新規な方法が得られ、rRNAに含まれる全Ψ修飾の同定が可能となった。本年度は、この方法を応用し、出芽酵母やヒトrRNAのΨを同定した。出芽酵母では、この方法で、25S rRNAの2345位に新たに見つかった未同定のシュードウリジンを含む47箇所のΨサイトを決定した。また、申請者は、snR9をU2345のΨ化に関与するsnoRNAとして同定し、このΨ化がU2345の2'-O-メチル化と同時転写および競合的に起こることを示した。次に、本方法と安定同位体Ψラベル法(未発表)とを組み合わせることで、ヒトrRNAから未同定の7箇所のΨを含む、104箇所のΨ化サイトを同定した。これらのΨは、ガンにおいて検出されるΨモノマーの起源と考えられた。この方法は、RNAのフェムトモル量のΨの直接的な同定を可能にするので、今後、広範なnon-cording RNAの構造/機能研究のための確実かつ有用なツールとして役立つことが期待された。
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Research Products
(3 results)