2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K14702
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
大竹 史明 公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, 主席研究員 (60447373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安彦 行人 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (40370944)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ユビキチン / 質量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチン化は生体に必須の翻訳語修飾であり、その多彩な機能の分子基盤は、ポリユビキチン鎖の構造的多様性にあると考えられている。しかし、ユビキチン鎖の高次構造についての解析報告は少なく、中でも、異なる連結型のユビキチン鎖が分岐して連なった分岐型ユビキチン鎖については、これまで明確な測定方法が存在せず、不明な点が多かった。そこで本研究では分岐型ユビキチン鎖のレポーター系を構築する。 これまでに、分岐型ユビキチン鎖を定量測定するためのレポーターとして機能する変異型ユビキチンを発現するトランスジェニックマウスの作出を進めた。本年度は、出生した3系統について交配を進めるとともに、マウス臓器からの分岐鎖測定を行った。変異型ユビキチン(分岐鎖レポーター)の発現量は、3系統とも、内在性ユビキチンに比べて低いものだったが、HAタグを用いてアフィニティ精製で回収することにより変異型ユビキチンを濃縮することができた。定量的な質量分析技術を用い、ユビキチン鎖の測定を行った。その結果、動物個体の組織においても分岐型ユビキチン鎖が存在していることを初めて見出した。バッククロスを完了し次第、組織別の分岐鎖存在量や刺激応答について検討を進めていく。 また、さらなる分岐鎖レポーター構築のため、出芽酵母を用いた。内在性のユビキチン遺伝子を破壊し、変異型ユビキチン鎖を発現させた変異株を作製し、レポーター系構築を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物個体において分岐型ユビキチン鎖が存在していることを、レポーター系を用いることで、明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
動物個体および出芽酵母のレポーター系を用いることで、分岐型ユビキチン鎖の機能解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
トランスジェニックマウスの作製作業の効率化のため。 マウス関連の消耗品に充てる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Ub-ProT reveals global length and composition of protein ubiquitylation in cells2018
Author(s)
Tsuchiya, H., Burana, D., Ohtake, F., Arai, N., Kaiho, A., Komada, M., Tanaka,K., and Saeki, Y.
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Journal Title
Nature Commun
Volume: 9
Pages: 524
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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