2017 Fiscal Year Annual Research Report
Crosstalk between C4 photosynthetic cycles through aspartate transport
| Project/Area Number |
16K14835
|
|---|
| Research Institution | Nagoya University |
|---|
Principal Investigator |
谷口 光隆 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (40231419)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | C4光合成 / 葉緑体 / 維管束鞘細胞 / リンゴ酸 / 輸送体 / アスパラギン酸 / トウモロコシ / ヒエ |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
NADP-マリックエンザイム（ME）型C4植物であるトウモロコシの維管束鞘葉緑体におけるリンゴ酸輸送が，アスパラギン酸あるいはグルタミン酸により促進される分子機構，ならびに，共存するホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ（PCK）型C4回路がNADP-ME型C4回路とどのように連携してC4光合成を営んでいるかを明らかにすることを目的としている。
本年度，PCK酵素活性が高いイネ科ヒエ属植物3種類（ヒエ Echinochloa esculenta, イヌビエ E. crus-galli, ワセビエ E. colona）を見出した。3種ともにNADP-ME型C4植物だとの報告はあるが，PCK型回路が駆動しているかについては報告がない。クロロフィルあたりのPCK活性はトウモロコシに比べて数倍高く，PCK型C4植物ローズグラスの1/3～1/2程度の極めて高い活性を示した。よって，トウモロコシよりも高活性のPCK型C4回路をもつNADP-ME型C4植物である可能性があり，PCK回路とNADP-ME回路の連携を明らかにするための格好の材料となることが期待される。ヒエにおいてPCK回路がどの程度C4光合成に寄与しているかを調べるとともに，PCK回路中間代謝産物のアスパラギン酸がNADP-ME型回路駆動を促進しているかを明らかにできるものと思われる。
|
