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2016 Fiscal Year Research-status Report

水分動態を基軸としたリンゴみつ症果発生機構の解明

Research Project

Project/Area Number 16K14845
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

鈴木 卓  北海道大学, 農学研究院, 准教授 (30196836)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 実山 豊  北海道大学, 農学研究院, 講師 (90322841)
志村 華子  北海道大学, 農学研究院, 助教 (20507230)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywordsリンゴ / みつ症果
Outline of Annual Research Achievements

みつ症果の人為的作出:収穫直前のリンゴ果実(’こうとく’および’レッドゴールド’)を採取し、その果梗部へ色素溶液をプレッシャーチャンバーを用いて負荷する実験を行った。サフラニンおよびトルイジンブルーを染色剤として用いた場合、果肉組織の染色は認められなかったので、導管を通ることが知られている切り花染色剤(ファンタジー)を用いたところ、100-200kPaの圧力を負荷した場合、果肉維管束周辺が染色されることを確認した。この場合、品種間で著しい違いは確認されなかった。本研究により、外与の溶液の果肉組織内における挙動をを可視化できるようになったことから、ソルビトール高濃度溶液を用いた人為的みつ症果作出実験の足場を作ることができたものと考えている。
MALDI-TOF MS/MS imagingによる各種成分の組織内局在性評価:’ふじ’果実のうち、果芯部にみつ症が認められるものと認められないものを選び、MALDI-TOF MS/MS imagingにより、糖質(果糖+ブドウ糖、ソルビトール、ショ糖)の果実内分布を調査した。果肉組織切片は、滑走式ミクロトームを用いて生で切り出す方法と、凍結試料をクライオミクロトームで薄切し、スライドグラス上で凍結乾燥する方法の2種類を試した。その結果、どりらの方法を用いた場合にも、果糖+ブドウ糖は果芯から果皮にかけて果肉組織にほぼ均一に分布していたのに対し、ソルビトールは果芯側に、ショ糖は果皮側に、それぞれ偏在することが確認された。また、みつ症組織に特異的にソルビトールが偏在するという傾向は、認められなかった。この点については、継続した調査が必要と考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画で、平成28年度はプレッシャーチャンバーを用いて、外与の染色剤により果肉維管束系を染色させる条件を見出すことを目標としていた。また、MALDI-TOF MS imaging装置を利用して、リンゴ果肉組織の糖質分布を可視化することを目指していた。これらを実現できたことから、研究は当初の計画通りに進行していると言える。

Strategy for Future Research Activity

平成28年度の研究成果に基づき、研究を継続する。みつ症果の人為的作出実験では、高濃度ソルビトール溶液(切り花染色剤添加)を負荷した場合の果肉組織染色状況を観察する。また、みつ症組織のソルビトール分布について、MALDI-TOF MS imagingにより、継続調査する。さらに、aquaporin、sugar transporter遺伝子の果肉組織における発現量を調べ、品種間で比較する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 質量分析イメージング技術を用いたリンゴ果肉組織の糖質分布解析2017

    • Author(s)
      堀川謙太郎・平間琢也・志村華子・実山豊・鈴木卓
    • Journal Title

      北海道園芸研究談話会報

      Volume: 50 Pages: 10-11

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2018-01-16  

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