2017 Fiscal Year Research-status Report
サルはどこでマラリア原虫をもらうのか?:飛行型樹上トラップで樹上蚊に迫る
Project/Area Number |
16K14942
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
益田 岳 順天堂大学, 国際教養学部, 特任研究員 (00455916)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | トラップ / 媒介蚊 / ドローン / 環境計測 / マニピュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
ベトナム・カンフーの山間部の調査はカウンターパート組織が資金不足により閉鎖となったためできなくなったが、かわりに雨季直後の蚊の増える時期である12月にカンボジア国境近くの森林内にて採取調査を行い、本研究で製作した最適化蚊トラップの改良につぐ改良の結果、当初の予定をこえるペースで、フィールドテストにて好成績を出すことができるようになった。具体的には、過去半世紀以上つねに媒介蚊成虫トラップのゴールデンスタンダードであるCDCミニチュアライトトラップとのフィールドでの簡易対照試験において、特定種の捕獲数において、毎トラップ・毎夜あたりの性能がコンスタントに同等以上となった。休憩中の蚊の採取や吸血に来た蚊の人囮もあわせ採取したアノフェレス族の蚊は過去最高記録の400以上となり、十分なサンプル数を得られたと考える。 ドローンの付加機能においては、液体サンプリング装置および液体滴下装置を製作し、飛行試験を完了した。 空中のマイクロダストのリアルタイムカウンター機能は実装を完了した。さらにこの機能をもちいて空中の水蒸気を間接的に測定し、飛行中の地域の空気中水分量を安価で高精度かつリアルタイムに、定量的に知ることができるようになった。 成果報告として論文を1件、学会発表を2件行った。関連して、医学部講義を1件、国際教養学部での講義を1件行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
天候不順と、海外の協力先組織の資金難による閉鎖により実験場所が変化したため実験スケジュールと内容が一部変更になったが、おおよそもとの計画どおりすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールド調査で得られたサンプル数が膨大なため、カウンターパートのもとで分子生物学的解析をおこない、感染蚊の感染内容や定量的データを得る。また、これをもとにトラップ構造を二種類に決定し、3D造形で軽量かつ安価な方法で多数のトラップを製作し、実地テストを行う。空中のマイクロダストのリアルタイムカウンター機能に連続自動記録機能を追加し、空からの樹下の水域推定のフィールドテストを行う予定である。
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Causes of Carryover |
部品購入経費を一部別経費にて負担したため
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Research Products
(4 results)