2016 Fiscal Year Research-status Report
魚類の鰓上皮抗原取り込み細胞を標的としたニードルフリーワクチンの開発
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16K14971
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
加藤 豪司 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (50624219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 究真 群馬県水産試験場, その他部局等, 研究員 (80450386)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 水産用ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、GAS細胞によるUEA1ワクチン取り込みの確認を行うために、マイクロビーズおよびBSAを抗原モデルとして用い、UEA1との結合実験およびUEA1結合ビーズおよびBSAの浸漬投与実験を行った。UEA1とビーズおよびBSAを共有結合させ、ニジマスに浸漬投与したが、鰓からの取り込みは確認できなかった。この結合方法では、UEA1の糖鎖結合ドメインを覆い隠している可能性が示唆された。 一方で、UEA1ワクチンとして投与する抗原タンパク質候補の絞り込みも並行して行った。これまでに、アユの細菌性冷水病原因菌Flavobacterium psychrophilumについては、数種類の抗原タンパク質が同定されているが、ワクチンとしての有効性は高いとは言えなかった。そこで、本研究で、より高いワクチン有効性をもつ抗原タンパク質の同定を試みたところ、非常に高いワクチン有効性を示す抗原タンパク質を同定することができた。、また、UEA1ワクチンの有効性を評価する実験系を確立するため、炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6およびTNFα)および抗体(IgMおよびIgT)の遺伝子発現解析の条件検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究により、UEA1ワクチンの抗原に使用できる感染防御能の高い抗原分子を特定することができた。また、UEA1ワクチンの有効性を評価する実験系についても、多くのツールを確立できた。一方で、UEA1と種々の抗原とのカップリングでは、共有結合は、UEA1の結合能を阻害することが示唆されたため、新たな結合方法を模索することが必要である。そのため、区分は「やや遅れている」言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、UEA1と種々抗原との結合方法を検討することが必要である。本年度は、UEA1側のアミノ基、抗原側のカルボキシル基による共有結合反応を利用したが、今後はそれぞれ逆の官能基を利用して結合することを第一に考えいる。また、結合能は弱くなるものの、Poly-L-Lysineおよびアビジン・ビオチンによる結合反応も試みる予定である。
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