2017 Fiscal Year Annual Research Report
A fundamental study on mechanical behaviors of small earth dams with GCLs.
Project/Area Number |
16K15008
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
河端 俊典 神戸大学, 農学研究科, 教授 (20335425)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ため池 / 遮水シート / 一面せん断試験 / 振動実験 / 動的挙動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ため池特有の環境条件下における遮水シートの力学特性を検討するために,遮水シートと土の境界面を対象に一面せん断試験を行った.平成28年度には1種類の遮水シートを対象に試験を実施したが,平成29年度は異なったタイプの遮水シートも使用した.また,施工上生じる遮水シート重ね合わせ部のせん断強度特性を検討するため,重ね合わせ部およびその内側ベントナイト層を模擬した一面せん断試験を実施した.さらに,地震時における土と遮水シート境界面でのせん断特性を検討するため,繰り返し一面せん断試験を実施した.これらの試験結果より,重ね合わせ部のベントナイト層のせん断強度は土とシート境界面よりも小さく,弱部になる可能性が示された.さらに,土とシート間で比較的大きな相対変位が繰り返し生じた場合,せん断強度ならびにせん断剛性が低下することが明らかとなった. 上記に加え,遮水シートを敷設した堤体の動的挙動ならびにその敷設方法が動的挙動に及ぼす影響を検討するために,遮水シートの敷設方法と摩擦特性,堤体上流側の貯水の有無を変えた条件にて,堤高300mm,天端幅100mmの小型堤体模型を対象に振動実験を実施した.振動実験の結果,遮水シートに補強材としての効果は認められなかった.また,シートを堤体法面平行に直線状に敷設した場合,シートに沿って滑りが生じ,シートの敷設方法によって,堤体の破壊メカニズムが変化することが明らかとなった.
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