2017 Fiscal Year Annual Research Report
High-speed super-resolution microscopy to visualize living lipid microdomain
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16K15103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大友 康平 北海道大学, 電子科学研究所, 助教 (40547204)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオイメージング / 二光子顕微鏡法 / 超解像顕微鏡法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は、前年度に生体内部微細構造の高速可視化を目的として開発した高速の二光子顕微鏡システムに関する更なる機能向上および生物学応用に努めた。具体的には、スピニングディスクスキャナを用いた多点走査型二光子顕微鏡の検知光学系に対して、偏光分解イメージング機構を導入した。これにより、動物個体や組織の二光子励起蛍光観察時に同時検知が可能なコラーゲン分子に由来する第二次高調波発生 (SHG) 信号の実時間偏光分解イメージングが可能となった。構築した顕微鏡システムを麻酔下のマウスに適用することで、ビデオレートの高速にて、皮膚や骨格筋におけるコラーゲン分子配向変化の三次元情報を抽出することに成功した。本研究の成果を平成29年度公益社団法人日本顕微鏡学会北海道支部学術講演会、Focus on Microscopy 2018にて報告し、前者では優秀ポスター賞を受賞し、後者ではFLASH poster poresentationに選定された。また、関連する成果について、第26回日本バイオイメージング学会学術集会において報告を行い、ベストイメージング賞 ZEISS賞を受賞した。さらに、初年度に研究開発を行った超解像顕微鏡法の一つである誘導放出制御 (STED) 顕微鏡法の原理を適用した二光子顕微鏡法についての構築方法論に関する原著論文を執筆し、Biomedical Optics Express誌に投稿、受理された。今後は、本研究課題にて構築した可視化方法論の組み合わせ、更なる最適化により、脂質微小ドメインのような対象を、生きた動物個体内で分子構造情報として理解できるバイオイメージング法の構築を目指していきたい。
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