2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K15107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石濱 泰 京都大学, 薬学研究科, 教授 (30439244)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 分析化学 / プロテオミクス / 質量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の「トリプシン消化ペプチドのLC-MS/MS解析に基づくショットガンプロテオミクス」の限界を突破する新世代ショットガンプロテオミクスプラットフォーム’Shotgun Proteomics Beyond Trypsin’の開発を目指し、タンデム質量分析における衝突誘起解離効率を指標にして、試料ペプチドの末端化学構造を修飾することにより、あらゆるペプチドに対して高い決定率でアミノ酸配列情報を取得可能な新規ペプチドシークエンス解析法を開発する。さらに本法を様々なタンパク質消化酵素法や化学的断片化法と組み合わせることにより、配列カバー率の向上を可能とするタンパク質シークエンス解析法の開発を目的とする。 本年度は、(i) アミノ酸配列に関わらず高効率かつ高感度で測定可能なペプチドシークエンス解析法のための化学修飾法の検討、および (ii) 上記ペプチドシークエンス解析法に基づくタンパク質シークエンス解析の配列カバー率を最大化するための断片化法の検討、を行った。ペプチドシークエンス解析法 (i) については、ペプチドのアミノ酸配列に関わらずMSMSスペクトルにおいて配列決定に十分なプロダクトイオンが生成すること、およびプリカーサーイオンの感度が修飾前に比べて同等以上であることを指標にして、N末端およびC末端の化学修飾について検討を行った。化学修飾には、N末端のα-アミノ基およびC末端のカルボキシ基を対象にして行い、iTRAQ, TMT, ICAT, Py-Tag, 還元的ジメチル化剤およびアミノ酸蛍光誘導体用に市販されている試薬に対してもスクリーニングを行った。タンパク質シークエンス解析法の検討 (ii) については、入手可能なTrypsin, Lys-C, Lys-N, Chymotrypsin, V8およびAsp-Nについても検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
N末端およびC末端の化学修飾について、当初の予定よりも幅広くスクリーニングを行ったが、MS機種間のばらつきが大きく、明確な結果は得られなかった。また、消化酵素については、それぞれに対する消化条件の最適化に予想以上に時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
複数のマスアナライザー、複数の解離法が選択可能なトリブリッド型MSが導入されたので、化学修飾とフラグメンテーションに関して、より系統的な検討を行う。さらに消化酵素について、より幅広くスクリーニングを行う。
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Causes of Carryover |
ラベル化の検討を当初計画よりも幅広く行ったため、当初予定したよりもLC-MSを用いた測定数が減少し、既設のPCおよび保存ディスクで間にあってしまい、計画していた解析PCおよびデータ保存用ディスクの購入を見送ったため。またLCMS関連試薬についても購入量 が計画よりも少なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度は、H28年度に積み残したLCMS測定を行う計画であり、それに伴い、H28に計画していたPCおよび保存ディスクを購入予定である。
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Research Products
(7 results)