2017 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of a novel cell-based assay system for screening agents specific to two-pore domain K+ channels
Project/Area Number |
16K15128
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
今泉 祐治 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (60117794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 寿男 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 准教授 (80398362)
鈴木 良明 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教 (80707555)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 薬理学 / 薬学 / 生体分子 / 生物物理 / イオンチャネル / 創薬 / スクリーニング / 細胞死 |
Outline of Annual Research Achievements |
タンデム型2ポアK+(K2P)チャネルは、1チャネル分子内に2つのイオン孔を有し、2分子が会合して1つのチャネルを形成する。背景電流として静止膜電位調節に寄与しているものが多く、現在15種類のサブファミリーが知られている。TREK1やTASK1を始め、多くのK2Pチャネルが創薬標的として高い注目を集めているものの、特異的かつ選択的に有効な新規化合物は未だ報告されていない。K2Pチャネル開口あるいは阻害作用を示す化合物の高効率探索細胞系の確立を目的として研究を行った。 TASK1とTASK3を一過性あるいは定常的に発現させた試験細胞(Kir2.1+Nav1.5 IFM/Q3)に対してBa2+による新規法を応用した。試験細胞ではBa2+によって、持続的な膜脱分極が起こり、細胞死が誘導された。一方、TASK1あるいはTASK3発現細胞では、Ba2+による膜脱分極および細胞死は有意に抑制された。さらに、各チャネルの活性化(細胞外pHのアルカリ化)もしくは阻害(阻害薬の投与)によって、細胞死の割合が想定どおりの変化を示した。本アッセイ系を用いて、既知化合物であるML365(TASK1阻害薬)とPK-THPP(TASK3阻害薬)のIC50値を求めた。その結果、電気生理学的手法によって得られたIC50値と同等の値を得ることができた。大規模スクリーニングへの応用のため、96ウェルプレート上での自動操作化を試みた。細胞の播種、薬物の投与・洗浄を全て自動化し、アッセイ系としてのクオリティーをZ’値で評価した。その結果、0.5を超えるZ'値が再現性良く得られたことから、本アッセイ系はスクリーニング系として有用であることが明らかになった。現在、論文作成中であるのと同時に、東京大学の創薬オープンイノベーションセンターの大規模化合物ライブラリー(1000検体程度)を用いて、スクリーニングを行っている。
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