2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Novel Tau Protein-Binding Compounds Based on the Alkene-to-Chloroalkene Isosteric Switch Strategy
Project/Area Number |
16K15142
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鳴海 哲夫 静岡大学, 工学部, 准教授 (50547867)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | タウタンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、ハロアルケン骨格をアルケン等価体として利用することで、可視光や酸化反応に安定な操作性に優れた凝集タウ選択的PETプローブの創製を目的とする。 平成29年度は、タウタンパク質の凝集体に結合するPET薬剤: PBB3の共役ジエン構造にクロロアルケンを導入したPBB3誘導体の有用性について検討した。 共役ジエン構造における置換基効果:平成28年度までの検討において、PBB3の共役ジエン構造に塩素原子を導入することで、紫外光や酸化反応に対して大幅に化学的安定性が向上することを見出していた。この結果を踏まえ、フッ素原子やメチル基など種々の置換基を有する誘導体を合成し、塩素原子の置換基効果の優位性について検討した。その結果、塩素原子導入に伴う化学的安定性の向上は、電子的効果に加え、立体的効果によるものであることが明らかになった。 タウタンパク質に対する結合能の評価:βシート構造を形成するタウタンパク質の微小管結合領域中の6残基ペプチド(VQIVYK)およびアミロイドβの7残基ペプチド(KLVFFAE)を用いて、新たに見出したPBB3誘導体ITY11-397の凝集ペプチドに対する結合能および凝集Tau/ Aβへの結合選択性を蛍光試験によって検討した。その結果、ITY11-397はAβフラグメントペプチドに比べ、Tauフラグメントペプチドに対する蛍光強度の増大が大きいことから、Tau選択的結合能を有していることが明らかになった。同様にして、42残基のアミノ酸からなるAβ42および2N3R型Tauを用いて検討したところ、ITY11-397はタンパク質レベルにおいてもTau選択的に結合することが明らかになった。これらの結果は、凝集タウ選択的PETプローブの開発研究において重要な基礎的知見を与えるものである。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] The role of Chemisorption for Push-Pull Chromophores on SiO2 Surfaces in Non-Electrically Poling Host-Guest NLO Polymers2017
Author(s)
A. Sugita, K. Ito, Y.Sato, R. Suzuki, K. Sato, T. Narumi, N. Mase, Y. Takano, T. Matsushita, S. Tasaka, Y. Kawata
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Journal Title
J. Photochem. Photobiol., A: Chem.
Volume: 340
Pages: 35-45
DOI
Peer Reviewed
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