2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a ganma-tubulin targeting diketopiperazine and its study on chemical biology
Project/Area Number |
16K15145
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
林 良雄 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (10322562)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ジケトピペラジン / γ―チューブリン / プリナブリン |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、チューブリンを標的とするジケトピペラジン (DKP) 骨格を有する化合物の新たな分子機能研究として、天然の抗チューブリンDKPであるフェニラヒスチンに始まる創薬研究の成果のひとつである、中心体に局在するγ-チューブリンを認識する新規DKP "KPU-406" (Nature commun. 6, 8722, 2016) に着目した研究である。 潜在的ながん治療の標的分子ではあるものの、機能解明が未だ十分とはいえないγ-チューブリンについて、その機能解明への第一歩として展開した本研究では、ベンゾフェノン側を小さな構造へと変換したフラグメント誘導体として、ベンゾフェノン構造を無置換フェニル環及びベンゾフェノンのカルボニル炭素に相当する位置にメチル基を有するフェニル環に置換した誘導体の合成を完了した。今後、これらフラグメント誘導体の活性評価を実施する計画であり、γ-チューブリン認識に必須となる最小構造の推定に資すると期待している。さらに、昨年度より開始したビオチンをKPU-406に導入したケミカルプローブの創製を達成した。なお、必要に応じてビオチンとKPU-406を繋ぐリンカー構造の最適化も検討していく。このプローブを用い、光反応によるγ-チューブリンとの共有結合形成を利用した標識化、さらに酵素消化を応用した結合部位探索を計画している。加えて、同プローブをセンサーチップに固定化することで、表面共鳴プラズモン(SPR)法を利用した簡便なγ-チューブリン結合親和性評価系の構築を目指しており、近く、これまでの研究にて得られている数多くのDKP誘導体をスクリーニングに付すことで、γ-チューブリンへの親和性発現に必要となる構造の情報を幅広く獲得できると考えている。
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Research Products
(7 results)