2016 Fiscal Year Research-status Report
小胞輸送を司るRab11はコレステロールの非小胞性輸送に関与するか
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16K15171
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原田 彰宏 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40251441)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | コレステロール / Rab11 / リサイクリングエンドソーム / TGN |
Outline of Annual Research Achievements |
コレステロールは細胞や個体に必須だが、細胞に取り込まれたコレステロールの輸送経路は確立していない。申請者は低分子量GTP結合蛋白Rab11の結合蛋白Rab11BPが脂質輸送蛋白OSBP1を介してコレステロールの輸送に関与する可能性が高いことを明らかにした。 ①各種細胞内小器官におけるコレステロールの定量:Rab11a,b DKD, Rab11BP KD, OSBP1 KDの細胞でリソソームにコレステロールが蓄積することの確認のため、sucrose density gradientでリソソーム、RE、TGNを分画してコレステロールを定量し、リソソーム、RE中のコレステロールが増加し、TGN中では減少することを確認した。 ②リポソームを用いたRE膜とTGN膜の間のコレステロールの輸送の実証:2種類のリポソームを用意し、蛍光プローブを埋め込んでFRETをみる。具体的には、一方にはコレステロールの蛍光誘導体のDHE(dihydroergosterol)を埋め、かつRab11を表面につける(RE膜モデル)。他方にはDansyl-PEという蛍光脂質を埋める(TGN膜モデル)。通常、Dansyl-PEはDHEを励起する波長の励起光では蛍光を発しないが、Rab11BPとOSBP1を加えてDHEが輸送されると、DHEの励起光で蛍光を発した(FRET)ため、膜間の輸送を実証した。 ③In vivoにおいてREとTGNの間にRab11a,b, Rab11BP, OSBP1が存在することの証明:Rab11a,b Double KD (DKD), Rab11BP KD, OSBP1 KDの細胞でREとTGNが離れたため、その定量を行うとともに免疫電顕を行い、実際にRab11BPがREとTGNの間に局在することを示した。現在これらの結果をまとめて投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた実験の殆どについてうまく進めることが出来て結果を得ることが出来た。既にその成果を投稿しており、かなり挑戦的な課題にも関わらず成果を得られたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
成果報告のために、reviewerから要求された実験を着実に行うと共に、マウスの解析、特に疾患とのつながりについて解析していく予定である。
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Research Products
(1 results)