2018 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding of the purinergic signaling using spider toxins and insecticides
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16K15180
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤原 祐一郎 香川大学, 医学部, 教授 (20532980)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | イオンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
ATP受容体のP2Xは、痛みの受容と伝達、血管の拡張、炎症反応など様々な生理機能に関係している。これら生理機能はP2Xから流入する陽イオンによる膜の興奮やCa2+による細胞内応答により発揮される。興味深いことにP2Xでは、本来硬い分子構造基盤の上に成り立つとされるイオン透過に特徴があり、時間経過とともに透過するイオンのサイズが変化するという「ポアの柔軟性」を呈する。しかしながらその生理機能や分子メカニズムは解明されていない。本研究では、申請者が見いだした蜘蛛毒及び、虫駆除薬を利用してP2X4受容体の「ポアの柔軟性」を固定し、各ポアサイズに対応した分子細胞機能を明らかにすることを目的としておこなう。構造生物学的解析や分子間相互作用解析を行い、大きなサイズのポアの構造、および毒の結合の構造基盤を明らかにする目的で行う。 本年度は、前年度に得られたATP結合に依存せず紫外線により開く受容体の詳細な解析を行った。この変異体受容体を用いて、ATP結合、蜘蛛毒結合、虫駆除薬結合の独立性・非独立性を電気生理学的手法を用いて解析・検討した。一昨年度行ったドッキングシミュレーションを改良し、精度を上げた。それにより、新たな結合構造が得られ、その部位に変異を導入し薬剤の効果を解析した。薬剤の阻害モデルを作成した。 昨年に引き続き、培養細胞に発現させたP2X受容体のCa2+透過性をパラメーター化し、初代培養の細胞モデルに導入し、シミュレーション解析を行った。血管内皮細胞の収縮における蜘蛛毒及び、虫駆除薬の効果をモデル化して検討した。
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Research Products
(6 results)