2018 Fiscal Year Annual Research Report
The role of amoebal endosymbiont in predator-prey interactions
Project/Area Number |
16K15270
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 博之 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (40221650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 眞二 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40207882)
松尾 淳司 北海道医療大学, その他, 教授 (50359486)
大久保 寅彦 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (90762196)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 原始的なクラミジア / アメーバ / 細菌運搬現象 / 共生 / Na+/H+アンチポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
私達が札幌の土壌より独自に株化した原始的なクラミジア(難培養性細菌ネオクラミジア: Neochlamydia S13株)が共生するアメーバは、アメーバの天敵レジオネラ(Legionella pneumophila JR32やLp01株)を撃退する。この機構の解明研究からこのアメーバがクラミジアを共生させる必然性を明らかにすることが本研究の目標である。本年度は、以下の実験を行い幾つかの成果を得た。 1. まずレジオネラと共培養したネオクラミジア共生アメーバの透過型電子顕微鏡観察から、撃退現象を起こすこのアメーバでも僅かではあるがレジオネラが感染し、レジオネラが正常に増殖できることを見つけた。 2. 次にレジオネラの取り込みを除菌アメーバやATCCから購入したC3アメーバと比較すると、その取り込み活性がネオクラミジア共生アメーバでは共生細菌依存的に減少していることを見いだした。 3. 更にネオクラミジア共生アメーバは大腸菌は正常に貪食し、パラクラミジアといった環境クラミジアや巨大ウイルスミミウイルスは他のアメーバと同様に感染が容易に成立した。 4. またこのネオクラミジア共生アメーバの細菌運搬現象のメカニズムを解明するために大腸菌トランスポゾンライブラリー(243株)を用いた実験で運搬現象が見られない変異株を見いだし、トランスポゾンの挿入部位を決定したところnhaA遺伝子(Na+/H+アンチポーター)であることを発見した。 このように、このアメーバの撃退現象はレジオネラに特異的に見られる現象であり、ネオクラミジアの共生は、宿主アメーバの防御のために起こった可能性がある。また運搬現象にnhaAトランスポーターが関与していたことより、アメーバ表面に付着した大腸菌がそのpHを至適に維持することで運搬が起こる可能性を示唆している。
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[Presentation] 1.T. Okubo, T. Shimoda, R. Yano, S. Nakamura, J. Matsuo, H. Yamaguchi: Staphylococcus aureus prompts Escherichia coli survival under dry conditions: A potential threat from the viewpoint of nosocomial infection.2018
Author(s)
T. Okubo, T. Shimoda, R. Yano, S. Nakamura, J. Matsuo, H. Yamaguchi
Organizer
ASM Microbe 2018(Atlanta, USA)
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