2018 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study of systematic epidemiology in big data
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16K15354
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
成田 暁 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (50459468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田宮 元 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (10317745)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 疫学 / ビッグデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、分析疫学研究において日々大規模化するデータを効率的かつ最大限に活用し、個別化予防・医療の柱の一つである、高精度疾患発症リスク評価システムの確立を目的としている。 最終年度(2018年度)は、東北メディカル・メガバンク事業 地域住民コホート調査のデータを用いて、国際コンソーシアムにおける血圧関連SNP(一塩基多型)の探索や、食塩摂取量や飲酒量との交互作用を示すSNPの全ゲノム探索を実施した。また、東北メディカル・メガバンク事業では、2017年6月より詳細二次調査も実施しており、ベースライン調査時からの変化を通して、東日本大震災による家屋の被災状況が骨密度などに与える影響に関する縦断研究デザインによる解析を実施した。 研究期間全体を通じては、七ヶ浜健康増進プロジェクトのデータをもとに、東日本大震災における外傷と心理的苦痛の関連を検証した。また、東北メディカル・メガバンク事業 地域住民コホート調査のデータを用いて、居住地域(内陸or沿岸)とメンタルヘルスの関連に関する解析を行い、沿岸部居住者は、内陸部居住者と比較して、心理的苦痛等のリスクが有意に高く、その差は家屋損壊や近親者の喪失の影響を強く反映していることを示した。さらに、家屋の被災状況と骨密度の関連に関する解析を、横断研究および縦断研究デザインで行い、特に女性においては、被災程度が大きいほど、その後の骨密度低下が顕著であり、骨密度低下防止のための積極的なケアが引き続き重要であることを示した。この他、国際コンソーシアムにおける血圧関連SNPの探索、また食塩摂取量や飲酒量との交互作用を示すSNPの全ゲノム探索を実施した。
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