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2018 Fiscal Year Research-status Report

全寮制の大学における髄膜炎菌保菌調査

Research Project

Project/Area Number 16K15364
Research InstitutionNational Defense Medical College

Principal Investigator

金山 敦宏  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門, 助教 (30376602)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 加來 浩器  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門, 教授 (40431499)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2020-03-31
Keywords髄膜炎菌 / 保菌 / 疫学 / 感染症 / 集団
Outline of Annual Research Achievements

これまでわが国における髄膜炎菌保菌率の報告は限られている。本研究では、大学で寮生活を行っている学生における髄膜炎菌保菌率の調査、分離菌の分子疫学的分析、およびリスク要因の分析を目的とした。2018年度は、2016~2017年度と異なる全寮制の医科大学で調査を実施した。1~3学年の医学生のうち同意の得られた者から咽頭拭い液を採取し、コマーシャルラボにてMTM培地等で培養した。微生物学的に髄膜炎菌の存在が判明した場合には、血清群・遺伝子型別、および莢膜ctrA遺伝子のLAMP法による検出を実施した。同時に、自記式アンケート調査で基本属性と過去1ヵ月間の行動を分析した。その結果、参加者264名のうち陽性者は3名見いだされ、欧米社会での保菌状況と比べて低い状況が明らかとなった。培養陽性2検体はいずれも群別不能(莢膜多糖体非産生)であり、遺伝子型は異なっていた。一方、残りの1検体は莢膜ctrA遺伝子陽性であった。したがって、3名は異なる経路から保菌に至ったと推測されるとともに、健常者からは莢膜非産生株が検出されやすい可能性が示唆された。アンケート調査の分析では、陽性者において飲食物の共有、部活動、飲酒、懇親会への参加等の割合が大きく、これらが感染経路であった可能性が示唆されたものの、陰性者と比べ特に大きい状況ではなかった。以上から、健常な集団生活者における保菌についての貴重な疫学情報が得られたと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでわが国における髄膜炎菌保菌率の報告は限られていたため、本研究では大学寮生における保菌率調査、髄膜炎菌の分析、およびリスク要因の分析を目的とした。2018年度には、医科大学の寮生を対象に保菌率調査を実施し、保菌率を算出することができた。さらに、検出した髄膜炎菌の特徴を分子疫学的に分析した。リスク要因となる行動についての調査も実施し、陽性者についての情報を得ることができた。したがって、研究目的として掲げていた事項をおおむね順調に達成できたと考える。以上の成果について、関連学会での発表と学術誌での論文発表を予定している。

Strategy for Future Research Activity

より多くの集団についての保菌状況の把握やリスク要因分析、および検出感度を高めるための検体採取法や遺伝子検出法の開発が求められる。

Causes of Carryover

2018年度の調査を早い時期に終了する予定であったが、実際には2019年1月まで時間を要したため、得られたデータの分析や研究発表等の期間が必要となった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 訪日外国人における髄膜炎菌保菌の推定2018

    • Author(s)
      金山敦宏 江尻寛子 加來浩器
    • Organizer
      第59回日本熱帯医学会大会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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