2017 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータを活用した多疾患罹患の社会的決定要因の検討:ネットワーク分析とGIS
Project/Area Number |
16K15372
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 由光 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40450598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 健夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (70217933)
石崎 達郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (30246045)
後藤 禎人 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (80820901)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 医療ビッグデータ / 多疾患罹患 / 健康の社会的決定要因 / 社会ネットワーク分析 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、多疾患罹患の社会的決定要因について、ビッグデータを活用して、ネットワーク分析やGIS解析を通して解明することを目的としている。疾病は、単一罹患のみではなく、併存疾患など含め、患者ごとの複数疾患の罹患(多疾患罹患)を考慮することが必要である。本研究では、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)、後期高齢者レセプト、国民生活基礎調査を用いる予定である。 [多疾患の同定]生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症)を同定するアルゴリズムに加え、先行研究レビューを通し多疾患について約40疾患を決め、ICD-10を中心にコードを決定した。[NDB]サンプリングデータセット(医科入院、医科入院外、調剤、DPCレセの一か月分の抽出データ)に関して、レセプト情報等の提供に関する申出を行った。[後期高齢者レセプト]広域連合およびデータハンドリング担当業者と準備を進めた。データフォーマットの検討を行い、レセプトデータおよび社会経済的指標をあわせたデータセットの作成を行った。[国民生活基礎調査]国民生活基礎調査(匿名データ)、国民生活基礎調査(調査票情報の提供)のデータ入手・解析を行った。平成22年国民生活基礎調査(匿名データ)は、限定的なデータであるため、調査票情報の解析の試行として、主観的健康観に関する多重ロジスティック回帰分析を実施し、性別、年齢、収入、婚姻形態、健診受診との関連を検討した。また、平成25年国民生活基礎調査(世帯票、所得票、貯蓄票、健康票)(調査票情報の提供)の調査票の提供を受け、解析に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の計画では、国民生活基礎調査の解析、NDBのデータ取得、後期高齢者レセプトデータのデータ整形を目指していた。国民生活基礎調査において、匿名データは解析したが、調査票情報については解析の途中である。NDBについては、取得はできなかったが、来年度には入手し解析に着手できる予定である。後期高齢者レセプトについては、レセプト以外の項目の洗い出しに想定より時間がかかったが、来年度には解析に着手できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
計画書通りに、データの解析をおよび方法論の開発を行う。各種データにおける多疾患罹患の罹病割合を明らかにしていく。NDBについては、分担研究者を新規に加え、データ解析を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
2017年度は、複数のデータセットの入手に想定以上に時間がかかり、物品費および人件費の支出が少なかった。2018年度はデータ入手により解析作業を行うことが可能であり、データ整理および整形のための人件費として使用する予定である。
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