2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a a tissue-clearing protocol for postmortem diagnosis of molecular pathogens in the brain
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16K15402
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 博志 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60263092)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 死因究明 / 脳 / 可視化 / 機能性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
死因究明のおいて、死後の臓器・組織の病的変化を明らかにすることは重要である。しかしながら、画像撮影や従来からの組織検査では限界があり、たとえば、精神障害等脳機能障害や急性脳症、睡眠時無呼吸症候群、不整脈等の存在すら死後で証明することは難しい。そこで、この研究では、脳にフォーカスを絞って、一昨年発表されたCUBICやCLARIFYの技術を用いて、死後脳を可視化させてその機能的評価をすることを検討した。 CUBIC法を採用して透明化を行い、抗体を用いて分子検出までを検討した。CUBIC法については、透明化と観察に対して2種類の特別調整液を用いて、ラット脳、心臓、脾臓、肺臓、膵臓、肝臓、副腎に対して、ヘパリン含有によるPBSで灌流固定をした後、4度で1日静置、PBSで1日千条した後、脱脂肪・脱色を37度で7日間から10日特別調整薬行った。その後PBSで1日洗浄した後、2日間特別調整試薬でRIマッチングを行った。 透明化については、脳、肺、膵臓で完全な透明化が出来たの対し、心臓、肝臓、脾臓では若干色が残った。 透明化脳に対して、神経線維染色とヘキストによる核染色を行ったところ、ヘキストでは鮮明な画像が得られ、今年度の目的の内、重要な透明化についてプロトコールを安定させ、確実に透明化することができた。この結果を用いて平成29年度はさらなる透明化とゴルジ染色等の特殊染色と免疫組織染色に検討を行った。特殊染色については、透明化技術そのもののが物質の屈折率等によるものであるため、逆に透明化できなくなるという結果が得られ、特殊染色については適用できないことが明らかになった。免疫組織染色については、比較的深部にまで抗体をアプライさせることが可能なことを証明した。ただし、二次抗体のアプライ等にはブロッキングや洗浄等の諸課題に関する解決が課題として得られた。
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