2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K15411
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
竹下 享典 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (70444403)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 情動ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス慢性拘束モデルの作製と病理解析を行った。 マウスに1日2時間の拘束ストレスを反復したところ、1週間では変化は起こらず2週間で内臓脂肪の萎縮と慢性炎症を認めた。ストレスはコルチゾル、エピネフリンの分泌を惹起し、結果脂肪融解をきたす。この結果内臓脂肪由来の遊離脂肪酸の血中濃度が上昇し、TLR4が刺激されて炎症性サイトカインの誘導、炎症細胞浸潤が内臓脂肪に認められた。この結果をもとに2週間の慢性拘束ストレスの影響を、主要臓器について無菌性の慢性炎症に着目して解析した。以前の検討では脂肪組織のレニン-アンギオテンシン系の活性化について検討し、これが慢性炎症を増悪させて、血栓傾向、インスリン抵抗性を増悪させていることを示した。これはストレスによる慢性炎症、血栓傾向、耐糖能障害の治療にアンギオテンシン受容体拮抗薬が有効であることを示している。 本検討でも前回の検討同様、主要臓器、血漿を摘出して、酸化ストレス、血栓、炎症に関する病理解析と、これらの関連分子、凝固因子の発現の定量を行った。 本検討では特に腸管におけるレニン-アンギオテンシン系のストレスによる活性化と慢性炎症について検討した。ストレスにより、腸管のNox-4、8-OHDGは増加して、酸化ストレス産生の増大を認めた。また、腸管のTLR-4、IL-1 beta、血中のIL-1 betaの増加も認め、自然免疫の活性化による炎症反応が起こっていると考えられた。ストレスによりangiotensinogen、angiotensin converting enzymeの増加を認め、 レニン-アンギオテンシン系の活性化が認められた。一方、ストレスによる大腸の慢性炎症はアンギオテンシン受容体拮抗薬の投与によって用量依存性に抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の移動に伴い、研究のの進行に不都合が生じた。現在は軌道に乗りつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
ストレスによる小腸におけるトリプトファン吸収、代謝、腸内細菌叢の変化についても検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
代表者の移動により、研究の進行に不都合が生じた。研究が遅れて予算の執行もそれにより遅れた。
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