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2017 Fiscal Year Research-status Report

遺伝性膵炎患者由来iPS細胞を用いたヒト膵炎細胞モデルの構築と創薬への応用

Research Project

Project/Area Number 16K15421
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

正宗 淳  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90312579)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 濱田 晋  東北大学, 医学系研究科, 助教 (20451560)
児玉 裕三  京都大学, 医学研究科, 講師 (80378687)
長船 健二  京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (80502947)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywords遺伝性膵炎
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、昨年度に樹立した遺伝性膵炎患者由来iPS細胞株におけるエピゾーマルベクターの組み込みのないことを確認するなどのクオリティーコントロールを実施した。細胞株の維持培養は本年度も問題なく継続可能であった。また、並行して同iPS細胞株を膵腺房細胞へ分化誘導する方法の開発を行った。まず、研究分担者の長船らが既に確立している二次元培養で新規低分子化合物を用いたヒトiPS細胞から膵腺房細胞への分化誘導法の詳細な検討を行った。その結果、Amylaseをはじめとする複数の膵腺房細胞のマーカー遺伝子の発現が認められたが、本疾患の原因遺伝子の1つであるPRSS1の十分な発現が認められず、本疾患の解析に適した分化誘導系ではないことが判明した。そのため、既報の分化誘導法やそこで使用されている複数の化合物や増殖因子の組み合わせを検討したが、膵腺房細胞の分化誘導は依然困難であった。しかし、長船らが既に報告しているヒトiPS細胞から膵前駆細胞までのin vitroでの分化誘導(Toyoda T., 2015, 2017)を行った後に、独自の方法でさらなる分化を進めたところ約1カ月後に一部にPRSS1を発現する膵外分泌組織が形成されることを確認した。現在、本分化誘導系で作製される膵外分泌組織のさらに詳細な遺伝子発現解析を行っている。また、新たな遺伝的背景を有する遺伝性膵炎患者についてもiPS細胞作製を検討中であり、該当患者のリクルートを行ったのちに検体採取・東北大学から京都大学への輸送を予定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は樹立したiPS細胞の維持培養・クオリティコントロールを行うことが可能であった。膵外分泌組織への分化誘導法の解明に時間を要したものの、有望な分化誘導法を見出すことができた。以上より、本研究計画の進捗状況はおおむね順調と考えられる。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度には、新たに見出した膵外分泌組織への分化誘導法の効率向上のため更なる検討を予定している。遺伝性膵炎細胞モデル確立のため、外分泌機能を有する膵組織の作製を目標として改良を行う。細胞モデルの機能評価法についても検討する予定である。

Causes of Carryover

本年度はiPS細胞を膵外分泌組織へ分化誘導する手法の開発に時間を要したため、次年度使用額が生じた。次年度は分化誘導法の改良と遺伝性膵炎細胞モデルの機能評価を行うため、次年度助成金と併せて使用予定である。

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Published: 2018-12-17  

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