2016 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子改変メダカを用いたNASH環境下での新規肝発癌モデルの開発
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16K15424
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺井 崇二 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00332809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山際 訓 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10419327)
上村 顕也 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00579146)
川合 弘一 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80419291)
高村 昌昭 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20422602)
土屋 淳紀 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (70464005)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メダカモデル / NASH / 発癌モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、メダカを動物モデルとして、非アルコール性脂肪肝炎を背景とする肝発癌メカニズムを解析することを目的としている。平成28年度の本研究助成基金助成金によって、以下の研究成果が得られた。 1. drR系統のメダカを用いた、高脂肪食投与によるNASHモデルの確立 メダカに高脂肪食を投与し、体重、肝重量、HE染色による肝内脂肪組織、炎症性細胞の浸潤、線維化の変化を確認し、そのモデル確立を確認した。 2. NASHに対する治療薬として有効とされる抗糖尿病薬によるNASH進行の制御効果の検証。 上記NASHモデルメダカを対象として、これまでにヒトNASHに対して有効とされてきた薬物を投与することにより、上記の変化が制御されることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の通り、メダカモデルによるNASHの確立とその病態制御のメカニズムの検討はおおむね順調に経過しているが、OGG1メダカモデルを用いた高脂肪食投与による短期肝発癌モデルの確立の検証課題において、OGG1メダカの繁殖がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
OGG1メダカの繁殖を円滑に行い、今後は以下の検討を行なう予定である。 1. OGG1メダカモデルに対する高脂肪食投与による肝発癌モデルの確立 2. 発癌部分の遺伝子変異の蓄積のマイクロアレイによる網羅的な解析、組織学的な特徴の検討。 3. これまでに検証したNASH抑制効果を示した薬剤による肝発癌制御機構の検討。
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Causes of Carryover |
前述の通り、ナショナルバイオリソースから供与を受けたOGG1メダカの繁殖が緩徐で、肝発癌モデルの解析のために使用を予定していた財源部分を次年度に使用する計画となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
OGG1メダカの円滑な繁殖を行い、次年度は肝発癌モデルの解析を行なうため、これに予定通り財源を充てる。
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