2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of novel mechanism of phenotype synchronization among cardiomyocytes
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16K15441
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 潤 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (50335288)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 細胞・組織 / 発生・分化 / シグナル伝達 / 循環器・高血圧 / 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞の分化を同期させ細胞形質を同調させるメカニズムが生体に存在することが推定されるが、その分子機構は不明であった。研究代表者は最近、幹細胞分化速度を恣意的に制御することを初めて可能にし(Cell Stem Cell, 2012)、同手法を用いて分化速度の異なる細胞群が同調して分化することを見いだした。心筋細胞分化においても分化同調現象が認められる。こうした細胞形質同調の分子機構を明らかにし、同調現象を制御可能とする。心筋細胞の形質同調制御による新しい心臓再生戦略を開発する。当該年度においては(1)同調性制御機構の分子実体の解明:i)細胞間direct contactを介したシグナル伝達(おもにGap junctionの関与)同調作用に関与するconnexin isoformの同定/Gap junctionを介して伝達される物質の同定 ii)Exosomeを介した情報伝達:同調作用におけるExosomeの関与/Exosomeを介して伝達される物質の同定 これらの検討により、同調性制御を担っている分子実体を明らかにすることを行った。 分化速度を促進させた細胞から精製したExosomeが、他の細胞の分化も促進させることより、分化同調性制御をになっているのはExosomeであることを明らかにした。またExosome合成酵素阻害剤の投与において分化同調が阻害されたことも、分化同調性制御を担うのがExosomeであることを示している。現在Exosomeの内容物を解析し、分化同調を誘導する物質の同定を試みている。
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Research Products
(2 results)