2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the significance of MAPT polymorphism associated with sporadic tauopathies by using genome editing method.
Project/Area Number |
16K15479
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野寺 理 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20303167)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | CRISPR / Cas9 / MAPT |
Outline of Annual Research Achievements |
タウの蓄積を認める進行性核上性麻痺(PSP),皮質基底核変性症(CBD)でも,タウ遺伝子多型との相関が知られている.しかし,これらの多型の生化学的な意義付けは解析が困難であった.近年開発されたCRISPR-Cas9法によるゲノム編集は,内在性の遺伝子の一塩基レベルでの編集を可能とした.本申請は,本技術にてタウ遺伝子関連のPSP/CBDリスクSNPsを変化させ,タウ遺伝子の発現量,スプライシングへの影響を明らかとする.これにより疾患関連SNPsの生化学的な意義を解明し,新規治療のターゲットを創出するゲノム編集にはCRISPR-Cas9法を用いる.この目的で,CRISPR / Cas9系を用いて効率的に変異を導入する方法として開発されたCORRECT法について検討した(Paquetら、Nature 2016)。 MAPT遺伝子の選択的スプライシングを改変する点変異をCORRECTを用いてMAPT遺伝子に導入し、突然変異誘発事象を、対立遺伝子特異的TaqManプローブを有するddPCRシステムまたはHiDi DNAポリメラーゼを用いるPCRシステムを用いて評価した。その結果、HiDi DNAポリメラーゼを用いてddPCRまたはPCRを用いてMAPTの遺伝子編集の効率を推定することを可能とした。ゲノム編集導入率は標準的な方法で1.0%であった物を4.5%まで向上させた。しかし、効率は既報と比較して低く、効率は遺伝子によって著しく異なる可能性があることを明らかとした。作成した遺伝子変異を導入したHEK293Tを用いてMAPTのスプライシングを検討したところ,4Rtau/3Rtau比が増加している事を確認した.この結果から,本遺伝子変異が,異なる細胞系であっても,スプライシング効率を変化させることを明らかとした.この細胞系により,薬剤のスクリーニングが可能である.
|
Research Products
(2 results)