2016 Fiscal Year Annual Research Report
Screening for carbapenemase inhibitors among approved drug compounds
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16K15516
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
荒川 宜親 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10212622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒崎 博雅 金城学院大学, 薬学部, 教授 (70234599)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 既承認薬 / メタロβ-ラクタマーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、メタロβ-ラクタマーゼIMP-1およびSMB-1に対する阻害剤探索を行った。探索対象化合物を既承認薬とした。まず、それぞれの酵素を用い、阻害剤探索のためのアッセイ系を構築した。IMP-1に関しては、最終酵素濃度5nM、基質ニトロセフィン濃度100uM、既承認薬化合物10もしくは100uMとし、30℃で10分間、吸光度482nmの変化を観察した。SMB-1に関しては最終酵素濃度10nMとし、他の条件についてはIMP-1と同様とした。測定の結果、化合物濃度10uMでIMP-1の酵素活性を強く阻害するもの、同じくSMB-1の酵素活性を強く阻害するものを、それぞれいくつか発見することができた。 次に、IMP-1とこれらの化合物との複合体結晶を作製し、X線結晶構造解析による阻害機構の解明を試みた。IMP-1のapo結晶を一度作製し、ミクロシーディング法による再結晶育成を行った。その際、あらかじめIMP-1溶液と阻害剤を混和しておくことで、阻害剤が結合した結晶が成長することを期待した。本方法により結晶を得ることには成功したものの、回折像の回収を行ったところ分解能が悪かったため、再度結晶化の条件から見直すこととした。 SMB-1に関してもIMP-1同様X線結晶構造解析による阻害機構の解明を試みた。SMB-1についてはapo結晶を作製し、常法のソーキングにより、阻害剤との複合体結晶作製を試みた。回折像の回収を行ったところ分解能は良好であったが、解析の結果、阻害剤に相当する電子密度がはっきりと確認できなかったため、IMP-1同様結晶作製の段階から見直しを行っている。
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