2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of mental health of bullied students based on school survey: focusing on suicidal ideation
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16K15558
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
武井 教使 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 教授 (80206937)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | いじめ / 抑うつ / 学校調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
学齢期のいじめは、短期的には不登校や成績低下、長期的には抑うつや不安、自殺念慮等、精神的健康に様々な影響を及ぼす。しかし我が国では、信頼性と妥当性が検討されたいじめ測定のための尺度はない。我々は、2334名の小中学生(4~9年生)を対象にいじめ調査を行い、項目反応理論 (Item Response Theory: IRT) を用いて尺度の信頼性と妥当性の検討を行った。そして、被害尺度、目撃尺度、加害項目からなる日本いじめ尺度(the Japan Ijime Scale: JaIS)を開発した。 JaISを用いて、35.8%の児童生徒が2~3か月以内に一度でもいじめ被害を受けていることを特定した(うち27.6%は被害のみ、8.3%は被害/加害)。また32.8%の児童生徒が何らかのいじめを目撃したことがあると回答し、11.8%の児童生徒が加害経験があると回答した。さらに、いじめ被害尺度の合計得点は抑うつのスコアと有意に関連しており(β= 0.56, 95% CI 0.47, 0.65, p < 0.001)、目撃尺度の合計得点もまた抑うつのスコアと有意に関連していた(β= 0.32, 95% CI 0.24, 0.40, p < 0.001)。加害尺度の合計得点は、子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)で測定される行為問題の得点と有意に関連していた(β = 0.63, 95% CI 0.51, 0.75, p < 0.001)。本結果を論文としてまとめ、現在投稿中である。
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