2017 Fiscal Year Research-status Report
化学交換飽和移動MRIを用いた無侵襲な脳内薬剤濃度画像化技術開発と疾病応用
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16K15574
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 博中 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20231128)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | MRI / CEST / 脳虚血 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は新規フィッティングアルゴリズム導入による画像処理プログラムの最適化、マウス生体における照射パルスの最適化、および脳虚血におけるFlufenamic Acid(FA)の効果の検証を行った。画像ショルプログラムについてはB0の補正とともに、B1の補正を導入し、さらにCESTにて得られたZ-spectraを正確にfittingすることによって定量性を上げるために、Z-specteraをBloch方程式および組織重緩和時間(T1)から導き出された理想的なfitting曲線の重なりとしてfittingするアルゴリズムを導入し、溶液での定量性の向上を確認した上で、生体測定に導入した。照射パルスについては生体においては正常マウスにFAを投与するモデルを用い照射パルス波形、パルス長、パルス間隔等の最適化を行い、MRIシステムのduty cycleが許す限りパルス間のギャップを短くすることにより定量性を向上が見られることを確認、現在パルス間隔を従来の10msから2msに短縮した撮像法を採用している。また、薬剤効果の検証に関しては、虚血24時間後の脳虚血体積の減少効果を基準とし、FAの神経細胞保護効果を薬剤投与時間を虚血前、虚血中、虚血後で検討した。その結果、虚血前投与で認められるFAの神経細胞保護効果が虚血導入後投与では減弱しており、これが脳組織内薬剤分布の差異によるものであるかをCESTにて検証している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画における平性30年度以降の予定は順調に進捗しており。昨年度生じた生体における照射パルス最適化の問題も解決し、脳虚血モデルによる生体を用いた検証を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
測定およびモデルの条件設定を終え、最終的な課題である薬剤効果と脳内Flufenamic acid濃度における相関関係の有無を検証する。
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Causes of Carryover |
為替差額により、日本円においてフルフェム酸ナトリウムが当初予定額(400.000円)より安価になり、21.994円の差額が生じた。本年度の消耗品費として充てる予定である。
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