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2017 Fiscal Year Research-status Report

酸化的ハロゲン化反応を用いた放射性同位元素の迅速標識法の開発

Research Project

Project/Area Number 16K15575
Research InstitutionUniversity of Fukui

Principal Investigator

牧野 顕  福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (00566226)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsハロゲン化 / 酵素触媒
Outline of Annual Research Achievements

有機溶媒中での酸化還元酵素モデル錯体を用いたハロゲン化反応と、水系溶媒中での酵素を触媒として用いるハロゲン化反応の両方について、その実現可能性の基礎的な探索を進めた。
有機溶媒中でのハロゲン化反応については、酸化還元酵素のモデル錯体を新たに化学合成し、それらを触媒とした、非放射性のヨウ素を用いたハロゲン化反応について検討を進めた。複数の基質に対して、様々な反応条件下でのハロゲン化(ヨウ素化)反応を行い、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて反応溶液を分析した。反応によって新しく検出された化合物についてはHPLCにより分取を行い、核磁気共鳴装置(NMR)、質量分析装置などでその構造解析を行った。しかしながら、ヨウ素を効率良く基質に導入することができる反応系を見つけることはできなかった。
これと並行して、酵素を触媒として用いる水系溶媒中でのハロゲン化反応について検討を開始した。モデル反応として、放射性同位元素であるフッ素-18を用いたハロゲン化反応について検討を進めた。基質濃度、酵素濃度、反応温度、時間などの標識反応条件を検討し、反応溶液をHPLCにて分析することで、放射性フッ素が導入された新たな化合物が得られていないかを調べた。また、反応の進行とともに白色沈殿が生成が確認された。生成物(沈殿)の化学構造、生成メカニズムについては評価が未だできておらず、今後、検討を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

モデル錯体による臭素やヨウ素などのハロゲン化反応については、分子サイズが比較的に大きいハロゲン元素とモデル錯体との反応中間体形成が立体障害などが原因となり、効率よく反応が進まない。
酵素を用いた水系でのハロゲン化反応では、反応の進行とともに副反応が起こり、白色沈殿が生成している。生成物(沈殿)の由来、生成メカニズムについては、未だ明らかではなく、反応を制御するためには、それらの解明が必要であると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

水系溶媒中での酵素を触媒としたハロゲン化反応の検討に注力する。
現在得られている沈殿の生成物の同定と生成メカニズム解明を優先して進めていく。また、基質の選択、酵素の由来や反応条件などについて検討を進める。

Causes of Carryover

有機溶媒中でのモデル錯体を用いたハロゲン化反応の検討において、良好な反応条件が見つけることができず、放射性ヨウ素を購入しなかったために残額が生じた。
水系でのハロゲン化反応の検討を推進するために必要となる、消耗品および調査費用に使用する。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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