2017 Fiscal Year Annual Research Report
Drug screening for refractory malignant tumors based on sphere destructive potency
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16K15619
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米満 吉和 九州大学, 薬学研究院, 教授 (40315065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 結 九州大学, 薬学研究院, 助教 (00608507)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腹膜播種 / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
Validated library(東大創薬機構の既知化合物群)を対象に実施した試験的スクリーニングの結果、およそ3,000種の化合物群から、1次スクリーニング(384 well plate、sphere直径 約250μm)でPD0325901、Triptolideをはじめとする複数の化合物を得た。本スクリーニングは腹膜播種メカニズムに基づいて設計されており、ここに示す化合物(抗がん剤)はいずれも腹膜播種に適応が無いものの、腹膜播種に効果が期待出来る(但し既知化合物のため新規創薬ターゲットにはならない)と考えられた。 腹膜播種に対して有効性を検討するため、2次スクリーニング(96 well plate、sphere直径 約500μm)を行うと、大型のsphereに有効な化合物がさらに絞り込めた。2段階のスクリーニングを経て、腹膜播種に対して高い有効性が期待出来るPD0325901と、2D培養では抗腫瘍活性の高い既存の抗がん剤Paclitaxelを用いてマウス腹膜播種モデルでの治療効果の確認を行った。その結果、驚くべき事に、PD0325901は劇的に奏功し、播種結節の縮小・貯留腹水の低減・著明な生存期間の延長(一部は長期生存、腫瘍特異的免疫の成立も確認:2nd charengeで生着率0%)を示した。一方で、現在臨床で腹膜播種の治療目的で用いられることもあるPaclitaxelは播種結節、貯留腹水を僅かに減少させるに留まり、生存期間の延長は見られたものの長期生存個体はみられなかった。 Sphereの破壊を指標にして得られる結果と、腹膜播種に対する有効性については類似性が高いものの、その作用メカニズムについては未だ未解明な部分が多い。今後は本研究成果を基盤とし、それらの解明を通した腹膜播種に対する創薬ターゲット発見が期待される。
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Research Products
(2 results)