2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K15634
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
秋 顕 東海大学, 医学部, 講師 (60287076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 直人 東海大学, 医学部, 准教授 (50349338)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心筋 / 穿通枝 |
Outline of Annual Research Achievements |
心筋穿通枝領域の虚血は標準の12誘導心電図では検出できないだけではなく、血管造影を施行しても検出限界によりは可視化が困難であるため、確定診断をつけることは困難となっている。そのため、心筋の穿通枝領域における虚血に対して治療を行うことができないのが現状である。そこで、心筋穿通枝領域の虚血に対して新たな診断法を開発し、治療法を開発することが必須となっている。そのため、本研究では、心筋穿通枝領域の微小血管障害を可視化し、心筋穿通枝領域における心筋虚血に対する新しい治療法として細胞移植療法が有効であることを示す研究である。 そのために、細胞移植療法を行うために必要である幹細胞の分離・同定を行う必要があり、各種幹細胞の分離同定を行った。 本研究では動物実験モデルとしてOLETF(Otsuka Long-Evans Tokushima Fatty)糖尿病モデルラットおよび対照としてのLETO( Long-Evans Tokushima Otsuka)ラットを用いるため、OLETF糖尿病モデルラットおよびLETOラットの骨髄細胞から幹細胞を抽出した。 また、脂肪由来間葉系幹細胞を脂肪組織から採取した。本年度は初年度であるために、動物への細胞移植は行っていないため、細胞移植療法の治療効果は次年度以降に検討する予定である。 しかしながら、本年度は骨髄から次年度の動物実験を行うための充分量の幹細胞を得ることができ順調に実験を遂行することができた。これらの幹細胞の移植の結果が待たれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今まで行ってきた技術を利用しているため、次年度の動物実験を行うための充分量の幹細胞を得ることができおおむね滞りなく順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに以下の計画を遂行する。 実際に実験動物モデルを作成し遺伝子導入幹細胞を陰茎静脈より投与し、心筋貫通枝にどの程度の期間生着するか検討を行う。 1.心筋貫通枝狭窄モデルの作製 各種幹細胞を移植し検討を行う。 2.各種細胞の生着期間の検討(in vivo) 細胞の投与は陰茎静脈から行い、各種細胞や、導入された遺伝子の違いにより生着期間が変化するか検討する。各種投与細胞がどれくらいの期間生着するのか正確に検討するために、DiIの発現期間を検討するだけではなく、生着細胞にアポトーシスがどの程度発生しているか検討する。細胞移植後、1週、2週、4週、8週、12週、16週及び24週で心組織を採取し生着期間を評価する。
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Causes of Carryover |
動物飼育代が抑えられたので、次年度に使用する試薬代として繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試薬キットを購入する予定
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