2016 Fiscal Year Research-status Report
カルシウム恒常性メカノレギュラトリー理論の構築と応用
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16K15665
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸山 健太 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教(常勤) (60724119)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腸管上皮 / カルシウム / 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
空前絶後の高齢化を迎えた本邦において、骨粗鬆症やそれに伴う骨折の予防は喫緊の課題である。申請者は高齢者の骨折予防を目的にカルシウム摂取量を高めるための食事指導を長年にわたって実践しているが、残念ながらこうした心理学的アプローチのみで骨密度増加が検出される患者は殆ど存在しない。このことは、加齢に伴い腸管からのカルシウム吸収量が著明に減少することを反映していると考えられ、カルシウム吸収促進剤の開発が切望されている。申請者の予備的な検討では、マウス腸管上皮においてカルシウム透過性イオンチャネルとして働くカチオンチャネル分子X (未公開)が発現していた。そこで、本研究では当該分子の腸管上皮細胞特異的ノックアウトマウスを作成し、腸蠕動運動やカルシウム吸収能における機能を明らかにすることを目的とする。昨年度はkockout first conditional allele(Nature 474, 337-342 2011)のストラテジーで作成され、FLP-Creマウスと交配することで耐性遺伝子を除去した分子XのfloxマウスとVillin-Creマウスの交配を実施していたが、途中でFLP-Creとの掛け合わせによって耐性遺伝子の除去ができていないマウスを誤って交配に使用していたことが発覚したため、FLP-Creマウスとknockout first conditional alleを持つ分子Xのfloxマウスとの掛け合わせからやり直すこととなり、計画の遅れが生じている。耐性遺伝子の除去並びにFLP-Creの除去は終了し、本年度よりVillin-Creマウスと耐性遺伝子を除去した分子Xのfloxマウスの掛け合わせが開始されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
genotypingミスにより半年以上の遅れが生じてしまったが、分子Xの腸管上皮特異的コンディショナルノックアウトマウスは生まれてきており、今後解析をすすめてゆくことができる状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
分子Xの腸管上皮特異的コンディショナルノックアウトマウスが多く得られるようmating を増やしてゆく。
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[Journal Article] Bone-protective Functions of Netrin 1 Protein2016
Author(s)
Kenta Maruyama, Takahiko Kawasaki, Masahide Hamaguchi, Motomu Hashimoto, Moritoshi Furu, Hiromu Ito, Takao Fujii, Naoki Takemura, Thangaraj Karuppuchamy, Takeshi Kondo, Takumi Kawasaki, Masahiro Fukasaka, Takuma Misawa, Tatsuya Saitoh, Yutaka Suzuki, Mikael M Martino, Yutaro Kumagai, and Shizuo Akira
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry
Volume: 291
Pages: 23854-23868
DOI
Peer Reviewed