2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment tailor-made therapy of head and neck cancer by single cell analysis
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16K15718
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
近藤 悟 金沢大学, 附属病院, 講師 (70436822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉崎 智一 金沢大学, 医学系, 教授 (70262582)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | シングルセル / 血中循環腫瘍細胞 / EpCAM |
Outline of Annual Research Achievements |
癌組織は非常に不均一な癌細胞集合体で、癌のいわゆる悪性度を規定する細胞はその一部である。しかしPET/miRNA/マイクロアレイなどによる評価は癌組織全体を対象とするため、悪性度を反映する集団の生物学的特性はマスクされてしまう。正確な悪性度評価には癌組織全体でなく悪性度の高い細胞を選別して解析する必要がある。末梢循環癌細胞(Circulating Tumor cell; CTC)は原発巣癌細胞集団の中でも浸潤や転移能力が高く、癌の悪性度・生物学的特性を最も反映する集団と考えられる。本研究では、頭頸部癌のCTCに焦点を当て研究を行った。 本年度は患者血中よりCTCを検出するシステムを構築を目指した。当初予定していたテロメスキャンでは安定してCTCを検出できなかったため、EpCAM抗体をマイクロチップに抗体を固定してCTCを検出する方法を用いて検出を行った。がん細胞株の検出は問題なく行うことができたが実際のがん患者の血液から安定してCTCを検出することは難しかった。血液を流すのに長時間かける必要性があり血液を濃縮することが問題となった。特にがん細胞株は検出抗体に使用したEpCAMの発現が高いのに比して、実際のがん細胞は細胞株ほどEpCAMの発現が高くないことが予備実験によって判明した。したがって、抗EpCAM抗体単独でのCTC検出は限界があり、本年度はEGFRをコーティングしたチップを用いて検討を行った。また、送血システムを改良し短時間で大量の血液が流せないか検討を行った。
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