2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K15724
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
稲垣 彰 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70405166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲谷 嘉代子 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (50569259)
村上 信五 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80157750)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 内耳 / カルシウム / 薬理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
カルシウムチャネルをターゲットとして内耳におけるカルシウムシグナリングに関連する分子の網羅的解析を行ったところ、他臓器では重要な役割を果たす分子であるが、内耳における発現は過去に報告のないカルシウム制御因子の発現をらせん靭帯を中心とした領域に同定した。前年度までに行った形態学的検討に加え、外科的手術法を用いた内耳外リンパに対する拮抗薬投与における機能解析を行った。その結果、30dB程度の難聴が生じることが明らかとなり、同因子の内耳における重要な機能が明らかとなった。さらに、同部での機能発現を明らかにするために、カルシウムイメージング法を用いた確認実験を行い、細胞内カルシウムの動態を検討し、その機能的な発現を確認した。同部におけるカルシウムシグナリングの確認法として、カルシウムイメージングを用いた報告は過去になく、方法論の開発としても意義があるものと考えている。これらの反応は拮抗薬で消失することから、正常細胞におけるカルシウム動態の変化は本因子の機能を反映していると考えている。 同時に、本因子が欠損した遺伝子改変マウスの作成をcrispr技術を用いて行っている。技術的な問題で、同時に2因子のノックアウトが必要となることから、技術的な難度が高い実験であるが、順調に推移しており、培養レベルでは遺伝子抑制活性を得ており、今後インジェクションに進む予定である。これらの動物が得られることで、上記の知見のさらなる検討が行えるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、内耳における新たな薬理学的作用点を探索、明らかにすることであるが、本研究の拮抗薬は他疾患においてすでに高いフェーズの臨床研究が進んでおり、安全性が担保されている薬剤である。したがって、目的の達成にむけ順調に推移していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
必要に応じて、今後の実験に必要な助力を依頼する予定である。現在も、本学、動物実験研究教育センターとの共同研究にてCrispr技術による遺伝子改変動物の作成を、また、本学薬学研究科との共同研究によりカルシウムイメージングによる検討を行っている。今後も共同研究施設との共同研究により、研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
実験の推移より、予定より少数の実験動物で検討が可能となったため。 今後、さらなる薬剤のスクリーニングを行うため、化合物ライブラリーの使用を検討する。また、遺伝子改変動物の作成が完了した際には、本研究で同定した分子に対する就職薬を購入、薬効解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)