2016 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子多型間相互作用解析による難治性眼表面疾患発症予測システム開発の先駆的研究
Project/Area Number |
16K15738
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30116024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 真由美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60398386)
岡田 随象 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70727411)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 次世代シークエンサー / 全ゲノム解析 / 遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は、難治性眼表面疾患Stevens-Johnson症候群の発症予測システムの開発にある。申請者らは、難治性眼表面疾患Stevens-Johnson症候群について遺伝素因解析を行い多数の疾患関連遺伝子ならびにオッズ比が著明に上昇する遺伝子多型間相互作用を見出している。本研究では難治性眼表面疾患Stevens-Johnson症候群が極めて稀な発症である事から新生変異の可能性に着目して全ゲノムシークエンス解析を用いた新規疾患関連遺伝子の探索を行う。難治性眼表面疾患Stevens-Johnson症候群眼合併症が感冒薬の服用後に発症する事が多いことより、事前のハイリスク予測は発症予防に貢献できる。新たな疾患関連遺伝子の発見は、病態解明を促進し新規治療薬の開発に寄与できる。 平成28年度は、患者とその両親を1家系とした3家系9症例を対象に、次世代シークエンサー(Next Generation Sequencer; NGS)を用いた全ゲノムシークエンス解析を行う予定で、現在1家系の3症例の解析を終了している。NGS解析には、精度が高いことが知られているIllumina社HiSeqTMシステムを用いた。現在、得られた3名分の全ゲノムシークエンスデータの解析を行っている。理化学研究所所有の日本人全ゲノム配列データ(1000名)を共同研究を通じて使用し、高精度な全ゲノム塩基配列の決定を行っている最中である。出力されるゲノムデータは数十Tbレベルの高容量となるため、高性能計算サーバーシステムおよびNGSデータ解析専用ソフトウェア(BWA, GATK, SHAPEIT)を用いたデータ解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全ゲノムシークエンス解析が予定より遅れており平成28年度には1家系3名分の解析が終了しているのみである。しかし、平成29年度に入りすぐに、残り2家系の解析を開始しており、研究期間内には研究は終了できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
全ゲノムシークエンス解析が予定より遅れており平成28年度には1家系3名分の解析が終了しているのみである。しかし、平成29年度に入りすぐに、残り2家系の解析を開始しており、研究期間内には研究は終了できる予定である。並行して得られた結果の解析は進めている
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Causes of Carryover |
全ゲノムシークエンス解析が予定より遅れており平成28年度には1家系3名分の解析が終了しているのみである。残り2家系の解析を平成29年度に実施するために、次年度に研究費を持ち越す形となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残り2家系の全ゲノムシークエンス解析は、平成29年度に入ってすぐに開始しており、持ち越した研究費の使用予定はもうすでに確定している。
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