2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of the enteric neural crest-derived cell migration-regulated genes
Project/Area Number |
16K15743
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
河野 美幸 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10153496)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腸管神経系 |
Outline of Annual Research Achievements |
腸管は運動や分泌・吸収の調節を行うEnteric neural system(ENS)と呼ばれる神経系を持つ。ENSは胎生期に神経堤由来細胞であるenteric neural crest-derived cells(ENCCs)が腸管を口側から肛門側に遊走し、成熟することで形成される。この過程の異常はHirschsprung病(HSCR)をはじめとする腸管神経節異常症の原因となる。本研究で、我々は、腸管神経の運動に影響を持つ分子の探索を行うことを目的に、E11.5腸管とE15.5腸管の比較遺伝子発現プロファイル解析を行った。E11.5とE15.5腸管の比較マイクロアレイ解析の結果、3倍以上発現変動が認められた遺伝子は、E11.5で高発現の遺伝子が351、E15.5で高発現の遺伝子が1004であった。有意に変動した遺伝子群は、DAVIDを使い、機能アノテーションクラスタリング解析を行うことで、どのような特性を持つ遺伝子群の発現変動が発生時の腸管内で起きているのか検証した。その結果、糖タンパク質、分泌タンパク質、酸化還元酵素、細胞外マトリクス(ECM) 、膜タンパク質の順で多くエンリッチされていた。さらに、本課題で抽出された遺伝子群にはENS形成およびHSCRに関連する複数の遺伝子(GDNF、GFRA2、EDNRB、EDN3、L1CAM、SEMA3C、SEMA3D、およびZeb2)が含まれていたことから、本データは、ENS形成やHSCRの病態に関連する遺伝子のプレスクリーニングに有用であることが期待される。
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Research Products
(2 results)