2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of inframmatory chain mechanism at the wound site through C type lectin receptor (Mincle)
Project/Area Number |
16K15744
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉川 慧 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20770978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 恵美 東北大学, 医学系研究科, 講師 (10431595)
丹野 寛大 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10755664)
館 正弘 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50312004)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 創傷治癒学 / ダメージ関連分子パターン |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、免疫学では、炎症誘導のイニシエーターとして、ダメージ関連分子パターン(DAMPs)が注目されている。DAMPs は感染を伴わない炎症に働くと考えられており、創傷の難治化、慢性創傷における不必要な炎症連鎖への中心的な関与が予想される。本研究では、創傷治癒過程におけるC 型レクチン受容体(CLRs)を介したDAMPs の影響に注目し、解析を行った。 本年度は、WT(C57BL/6)マウスを用いて正常皮膚、創作成後6、12時間、1、3、5日後の皮膚でのCLRsの発現をreal time-PCRを用いて解析した。また、回収した皮膚を免疫染色し、正常皮膚、24時間後の皮膚でのMincleとそのリガンドであるSAP130の発現を観察した。さらに、WTマウスとMincle遺伝子欠損 (KO) マウスの背側に開放創を作成した後、閉鎖環境においた。経時的に創閉鎖率、肉芽の厚さ、フローサイトメトリーにより創部白血球集積数と分画の解析を行った。 上記の解析により、WTマウスに創を作成後、MincleのmRNAの発現について解析した結果、12時間をピークに発現が上昇しその後低下した。また、免疫染色により、受傷前の正常皮膚ではMincle陽性細胞とSAP130の発現はみられないが、受傷24時間後にはMincle陽性細胞とその近傍にSAP130の発現を認めた。また、WTマウスに比べMincle KOマウスでは、受傷3、5、7日後の創閉鎖率が有意に増加し、受傷5日後の肉芽の厚さも有意に増加した。受傷12時間後の創部白血球集積数はWTマウスに比べMincle KOマウスで有意に増加、好中球数は増加傾向を示した。 以上のことから、Mincleを介したシグナル伝達は好中球性の炎症反応を制御し、創傷治癒に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Contribution of CARD9-mediated signaling to wound healing in skin2017
Author(s)
Emi Kanno, Kazuyoshi Kawakami, Hiromasa Tanno, Aiko Suziki, Noriko Sato, Airi Masaki, Ayano Imamura, Naoyuki Takagi, Takayuki Miura, Hideki Yamamoto, Keiko Ishii, Hiromitsu Hara, Yoshimichi Imai, Ryoko Maruyama, Masahiro Tachi
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Journal Title
Experimental Dermatology
Volume: 26
Pages: 1097-1104
DOI
Peer Reviewed
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