2017 Fiscal Year Research-status Report
Tissue circulation monitoring system using flexible substrate.
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16K15745
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富岡 容子 (桂木容子) 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20610372)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | センサー / 臨床試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度内にラットに設定したデバイスの開発・検証を行い、安定したアルゴリズムを確立できたところでヒト用にプログラムを改変し、本学附属病院の倫理委員会の承認を得てインフォームドコンセントの上に臨床試験を開始した。 ただし、1症例において創部からの浸出液がデバイスに浸水し、これが原因でショートを起こし、過電流となったことで有害事象を引き起こした。善意で協力をしてくださった被験者に対し、このような結果を引き起こしたことを、研究代表者及び関係者は重く受け止め、被験者様にお詫び申し上げた。それとともに試験を中断し、病院組織並びに倫理委員会に報告書を作成した。研究者としての責任について、認識を改めた。 本症例を受け、約半年をかけてデバイスの改良を行なった。具体的には①パリレンコーティングによってセンサーユニット部に防水コーティングを加え改良した。②センサーユニットの電流を監視し、異常電流が流れたらセンサーユニットを切るなどの過電流防止機能(ブレーカーのようなもの)を付け加えた。③センサーユニットの電源をCPU電源から分離し、センサーユニットでショートが発生してもCPUが動作し続けるように改良し、センサーユニット部の電源のON/OFFを正常に行われるようにした。④③の対策によりデバイス内の温度センサーが38.5度で電源をOFFにするプログラムが確実に機能するようにした。 以上の対策を施した上で検証を行い、再度倫理委員会に申請するに至った。年度末時点で臨床研究は再開している。(※本研究費はデバイスの開発に使用しているが臨床研究の実施には使用していない)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有害事象をを受け、約半年をかけてデバイスの改良を行なったため。
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Strategy for Future Research Activity |
安全に臨床研究を推進することを最優先課題とする。そのためにはデバイスのIoT化を進め、エラーを研究者が即時に把握し対応できるような体制を整える必要があると考える。
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