2017 Fiscal Year Research-status Report
bFGFとの結合を介するLTBP-2の創傷治癒における機能的役割の解明
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16K15749
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 和男 京都大学, 医学研究科, 助教 (50633161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中邨 智之 関西医科大学, 医学部, 教授 (20362527)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 創傷治癒 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、野生型マウスとLTBP-2欠損マウスの腹腔内に、十分に懸濁した完全フロイントアジュバントを投与して炎症を起こすモデルを作製した。抗原としてウシ血清アルブミンを用いた。横隔膜の線維化の程度を肉眼的に観察したが、野生型マウスとLTBP-2欠損マウスでは差が見られなかった。 次に、頭部、背部および耳介真皮内に完全フロイントアジュバントの注入を行い真皮炎症モデルの作製を試みた。しかし、マイコバクテイア死菌の懸濁具合により投与される死菌量が一定しなかったため、炎症の惹起の程度にばらつきが見られた。そこで、十分に懸濁した完全フロイントアジュバントの注入に変更したが、ミセルがそのまま残存し炎症反応が起こりにくかった。 炎症時の血管新生における機能を調べるために、背部に皮弁虚血モデルを作製した。皮弁基部に対し4倍の皮弁長を持つ皮弁を作製し、皮弁末梢部が虚血となるモデルである。皮弁が生存する範囲の比較を行ったが、野生型マウスとLTBP-2欠損マウスでは差が見られなかった。 そして、炎症反応を起こすモデルとして背部皮膚欠損モデルを作製した。創閉鎖までの期間を比較したが、野生型マウスとLTBP-2欠損マウスで差が見られなかった。しかし、創閉鎖後の瘢痕部の組織切片でマイクロフィブリルの免疫染色を行ったところ、野生型マウスでは正常な線維状の染色像が得られたのに対し、LTBP-2欠損マウスにおいては部分的に凝集したマイクロフィブリルの染色像が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス腹腔内炎症モデルでは、安定して炎症を起こすモデルを確立できた。線維化の程度については、観察時期を変えることによって差を認める可能性があるので、検討を続ける。 創傷治癒モデルでは、皮膚欠損モデルでの再現性に問題があることが分かった。さらに、LTBP-2欠損マウスにおいては瘢痕部のマイクロフィブリルに異常をきたすことが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
創傷治癒モデルとしては、皮膚欠損モデルは再現性に乏しく、切開・開放創モデルの方がよいとの報告があるので、切開・開放創モデルを作製して創傷治癒におけるLTBP-2の機能解明を試みる。 また、創閉鎖後の瘢痕のリモデリング期における異常を起こすモデルを作製することも計画している。
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Causes of Carryover |
計画していた実験を進めるためのデータが得られなかったため、予定の実験を延期している。また、一部計画を変更し、新たな実験を追加で行う。組織切片で免疫染色を行うための試薬等を購入予定である。
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Research Products
(1 results)