2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of nano-bubble water on wound healing
Project/Area Number |
16K15754
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
井田 夕紀子 東京医科大学, 医学部, 講師 (00459504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 大 東京医科大学, 医学部, 助教 (00421008) [Withdrawn]
松村 一 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (80256263)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 創傷治癒 / ナノバブル |
Outline of Annual Research Achievements |
極小ナノバブル水はその構造上、それ単独でも殺菌効果をもち、かつ、バブルに内包する気体を変えることで、その気体の性質も併せ持つことができる液体と言われている。本研究ではこの極小ナノバブル水が創傷治癒に対する効果を検討した。 まず、ナノバブル水が実際に気体の性質を持つのか、細菌において培養実験を行った。好気性菌と通性嫌気性菌を、酸素ナノバブル水と培養液を混和させて培養したところ、酸素ナノバブル水を混和させた検体の方が、より早く増殖を示した。ゆえに、酸素ナノバブル水は細菌において、酸素気体の効果を持つと考えられた。 次に、ヒト線維芽細胞において、同様の増殖実験を行った。しかし、線維芽細胞の好低酸素条件により、酸素ナノバブル水の影響を測定することが困難であった。今後は好酸素条件の細胞を使用して再度検討を予定している。 最終年度にはラット背部に作成した皮膚全層欠損モデル(通常創傷治癒モデル)と、作成した皮弁の上の皮膚全層欠損(虚血創傷治癒モデル)とに対する酸素ナノバブル水の影響を検討した。この実験では、通常創傷治癒モデルでは、酸素ナノバブル水が創治癒までに与える影響は認められなかったものの、虚血創傷治癒モデルでは、コントロールと比較して創治癒を促進することができた。
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