2017 Fiscal Year Annual Research Report
Anti-inflammatory effect of 5-aminolevulinic acid in patients with the sepsis and/or ischemic reperfusion injury.
Project/Area Number |
16K15767
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木下 浩作 日本大学, 医学部, 教授 (90260968)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 5-アミノレブリン酸 / 抗炎症効果 / 敗血症 / 虚血再灌流傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、施設内臨床研究審査委員会での審査(承認期間2019年12月31日まで)を受けて実施している。補助事業期間平成29年度末までに同意が取得できた11例(147サンプル)において、Bio-Plexなどを用いて Hu IL-1b,Hu IL-2,Hu IL-4,Hu IL-5, Hu IL-6, Hu IL-7, Hu IL-8, Hu IL-10, Hu IL-12, Hu IL-13, Hu IL-17, Hu G-CSF, Hu GM-CSF, Hu IFN-g, Hu MCP-1, Hu MIP-1b, Hu TNF-a,およびHO-1(ng/ml)を測定した。中間データであるが、アミノレブリン酸経口投与後は、炎症性サイトカインHu IL-6(平均値 投与前52.2、投与後27.7pg/ml 平均値の差24.5 Wilcoxon検定p=0.0481)であった。 代表研究者らは、二次性臓器組織傷害の進展機序として、生体侵襲の初期にはヘム分解酵素の活性化により、ヘム代謝産物が抗炎症性に機能するが、その後ヘム分解酵素の活性化によりヘムの消費が進むことで炎症性作用が減弱することの作業仮説を立てた。 予備研究での培養血管内皮細胞に5-ALAを添加することで、endotoxin刺激時のサイトカイン産生が抑制された結果を支持するものである。この結果から、過大侵襲時には、ヘム合成基質であるALAも枯渇するため、炎症反応が増大するが、ALAを外来性に投与することで、抗炎症性作用が増強したと推察している。 組み入れ症例数が11例であり、施設内での承認期間での症例数を増やし、継続研究する予定である。
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