2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of developmetal mechanism on vermillion by molecular analysis -exploratory study for regeneratuion of vermillion -
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16K15773
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大峡 淳 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40266169)
井上 佳世子 (野澤佳世子) 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (90303130)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 赤唇 / RNA-seq解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
赤唇のような非WHO粘膜移行部は生涯にわたり、その境界を拡大・縮小することのない高い恒常性を持っている。赤唇のこの恒常性維持のための分子を検索した。前年度には十分な量のRNAが取れなかったため、組織標本の枚数を増やし、以下の結果を得た。組織学的観察により、口唇を皮膚部、赤唇部、粘膜部に分け、標本上から赤唇と皮膚のそれぞれ上皮部と結合組織部からRNAを抽出し、RNA-seqによる解析を行った。なお、上皮の形態が違うことから、検索する分子からケラチン関連タンパクは除外した。その結果、赤唇部には、long noncoding RNA(lncRNA)やsmall nuclear RNA(snRNA)が、粘膜部よりも多く認められた。粘膜部でもlncRNAやsnRNAは認められるものの、その多くは赤唇部で認められるものとは、別の種類であった。また、赤唇部にはホメオボックスを有するPAX遺伝子発現が認められ、粘膜部にはFOXOやFOXIファミリーに属する遺伝子発現が観察された。さらに、粘膜部に発現せず、赤唇部にのみ強く発現していた分子として、PPDPF、WDR11、GBX1、SNX19、MTA2、SHOC2、DDT、RPL12、AATF、FAM95C、VAMP8、UBAC2、ZNF185、APOPT1、SAMD12、GJB2、HMGCR、SLC9A3R1、MYC、ZFYVE19、C1QL2、PEX5、PPIB、NEK4、NPTX2、CLCA4、TXNDC5、SAV1、CCR7などが確認された。赤唇部特異的または粘膜部特異的に強く発現する分子の方が、両者に強く発現している分子に比べ、数、発現量ともに多かった。これは、生涯、その境界をほとんど変えないことや、形態的な変化もほとんど生じないという赤唇の特殊性は粘膜部とは非常に違う分子機構により制御されている可能性を示唆する。
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