2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of the target genes of glucocorticoid receptor in the pathogenesis of steroid-induced osteoporosis
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16K15781
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00252677)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Fkbp5 / グルココルチコイド / ステロイド性骨粗鬆症 / 骨芽細胞 / 骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨細胞ネットワークが破綻した骨芽細胞特異的BCL2トランスジェニック(tg)マウスを用いて、骨細胞ネットワークの機能を解明してきた。このマウスの骨組織を用いたマイクロアレイ解析で、非荷重時に骨細胞によって誘導される遺伝子として、Fkbp5を同定した。Fkbp5は、グルココルチコイドレセプター(GR)に結合するHSP90を中心とするシャペロン複合体の1構成分子として報告されている。Fkbp5の骨での機能を明らかにするため、Fkbp5-/-マウスを作製した。GRレポーター活性はFkbp5-/-骨芽細胞で有意に上昇しており、Fkbp5はGRシグナルを負に制御していた。Fkbp5-/-マウスのグルココルチコイドに対する反応を見るため、プレドニンペレットを皮下に埋め込んだが、Fkbp5-/-マウスでは、野生型マウスより著明な骨形成抑制、骨吸収亢進、骨量減少を認めた。 ステロイド剤投与による骨形成抑制作用に関わるグルココルチコイドレセプター(GR)の標的遺伝子を同定するために、野生型マウスおよびFkbp5-/-マウスにデキサメタゾン(2mg/kg)あるいはその溶媒のみを4週間投与し、骨芽細胞分画、骨細胞分画よりRNAを抽出、マイクロアレイ解析でステロイド剤投与により変動する遺伝子を調べた。野生型マウス、Fkbp5-/-マウス両者で減少あるいは増加し、その程度がFkbp5-/-マウスでより顕著な遺伝子を選択した。リアルタイムRT-PCR により再現性を確認、さらにChIPアッセイを行い、既知情報も加味して、候補遺伝子を絞り込んだ。この遺伝子の骨芽細胞特異的 tgマウスを作製し、Fkbp5-/-マウスと交配、Fkbp5-/-tgマウスを作製した。ステロイド剤投与実験を行い、この遺伝子が、ステロイド剤投与による骨形成抑制に関与するか検討中である。
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