2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of dual-function polymer with the ability to exhibit long-lasting antibacterial effects
Project/Area Number |
16K15800
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今里 聡 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (80243244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
北川 晴朗 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (50736246)
北川 蘭奈 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70711068) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯学 / 歯科材料 / レジン / ポリマー / 抗菌性 / タンパク |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度までに得られた結果から、作製したMDPB/BMA、MDPB/MPC/BMA、MPC/BMAのコポリマーをコーティングしたレジン試料のうち、MDPBとMPCを組み合わせたMDPB/MPC/BMAコーティングレジン試料が唾液存在下での抗菌効果の発現に最も期待できると考えられた。本年度は、上記3種のコーティング試料を用いて、各試料上でのバイオフィルム形成抑制効果を評価した。 直径10 mm、厚さ1 mmのアクリルレジンディスクをMDPB/BMA、MDPB/MPC/BMA、MPC/BMAからなるコート液に浸漬し、3種のコーティングレジン試料を作製した。各コーティングレジン試料に唾液処理を施した後、1%スクロースを添加したStreptococcus mutansの菌液に浸漬し、48時間培養後、試料上に形成したバイオフィルムをLive/Dead Baclight Bacterial Viability Kitを用いて染色し、Confocal Laser Scanning Microscopeにて観察した。 得られた三次元画像からバイオフィルムの厚みを測定したところ、MPCを含むMPC/BMAおよびMDPB/MPC/BMAのコーティング試料上では、MDPB/BMAや非コーティングのレジン試料に比べて、形成したバイオフィルムの厚みが小さくなることが分かった。また、各試料上でのバイオフィルム中の生菌・死菌の割合を画像解析によって算出したところ、MDPBを含むMDPB/BMAおよびMDPB/MPC/BMAでは死菌率がそれぞれ60.5%および62.5%と高い値を示したのに対して、MPC/BMAでは死菌率が37.5%と低かった。さらに、MDPB/MPC/BMAコーティング試料上でのバイオフィルムの付着状態を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、非コーティングのレジン試料に比べて明らかに付着菌数が少なかった。
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Research Products
(7 results)