2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of an autonomic proactive mechanosensor using mesenchymal stem cells
Project/Area Number |
16K15805
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鮎川 保則 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50304697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 歯科補綴学 / メカノバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
歯・歯周組織やインプラントの長期にわたる健康を維持するためには、プラークコントロールをはじめとした種々の要素があるが、重要なものの一つとして力のコントロールが挙げられる。歯やインプラントに作用する力学的要素の確認方法として咬合調整があるが、天然歯とインプラントの被圧変位量は異なり、また天然歯が過剰な応力に対して動揺度が高まるのに対し、インプラントはそれほど動揺しないなど、インプラントに対する応力の適切さを判別する方法は天然歯と異なるべきである。本研究では、力を可視化するために未分化間葉系幹細胞(MSC)を用いたメカノセンサーを開発することを目的として企画した。具体的には、全身投与されたMSCが炎症局所に集積する性質を利用し、蛍光を発するタンパクであるGFPの遺伝子を導入した動物より採取したMSCを用いて、実験的にoverloadを付与した局所におけるMSCの集積を検討することとした。平成28年度は、全身投与MSCが応力作用箇所に集積するかの確認として、ラット脛骨に2本のインプラントを埋入し、当教室で作製した間欠応力作用装置を用いて種々の応力をインプラントに作用させた。このとき、緑色の蛍光を発するタンパク質(green fluorescent protein: GFP)を遺伝子導入されたラットより確立したMSCを尾静脈より全身投与し、一定時間経過後に組織標本を作製し、蛍光顕微鏡を用いてインプラント周囲におけるMSCの分布を確認した結果、投与されたMSCが応力に反応してインプラント周囲に局所集積することが示唆された。29年度はさらに、MSC集積とインプラント周囲のひずみ値の相関性を検討するために、ストレインゲージで実測したひずみとMSC集積数の関連を調査したが、目立った相関性は見出すことができなかった。
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