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2016 Fiscal Year Research-status Report

重粒子線治療法を利用した口腔がんの集学的治療法の確立

Research Project

Project/Area Number 16K15822
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

藤井 万紀子  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (70406031)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小池 学  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 分子イメージング診断治療研究部, 主幹研究員(定常) (70280740)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords口腔扁平上皮癌 / 重粒子線 / 化学療法
Outline of Annual Research Achievements

がんは、発生臓器や組織、細胞種によってそれそれぞれ異なるがん化の経緯を辿ることが明らかになってきた。口腔扁平上皮癌ではEGFR の変異の他、P16 遺伝子の不活性化、p53 遺伝子の変異などが高頻度に認められる遺伝子変異として報告されている。治療法は、外科的切除が第一選択で、補助的に放射線療法、科学療法や免疫療法が行われている。そこに今回重粒子線による治療の可能性について検討する機会を得た。医療用で使用する重粒子線がん治療装置 (HIMAC) は2015 年4 月時点で日本に5 台しか存在しないが、将来その効果が認められると、普及する可能性が高い。重粒子線の治療効果への期待は高く、副作用の低減という点でも大きなメリットが存在する。我々は、口腔扁平上皮癌に対する重粒子線の効果と、各種抗がん剤との併用効果について調べるため、マウスの皮下腫瘍形成能や、口腔扁平上皮癌細胞の増殖に関する細胞内シグナル伝達系に関する予備実験を中心に行ってきた。また、培養口腔扁平上皮癌細胞に低線量の重粒子線の照射を試みたが、細胞増殖抑制に至る効果は今のところ認められていない。今後はマウスの皮下移植腫瘍に対するHIMACの効果を実際に行う予定であり、HIMACによって更に高線量の重粒子線を照射することにより、どのような影響が出るかを調べることができる。低線量では、他の抗がん剤との併用実験を試みる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1年目は口腔扁平上皮癌細胞を用いた予備実験を中心に行った。マウスに移植可能な口腔扁平上皮癌細胞株を3株選定した。その中で1つの細胞株は、口腔扁平上皮癌細胞でがん幹細胞マーカーが高率に発現するものであった。その細胞を用いて、これまでに低線量の重粒子線の照射を行ったが、細胞増殖曲線には変化は得られていない。現在抗がん剤との併用化で効果が出るかどうかについて検討を行っている。また、低線量の重粒子線照射下での細胞内遺伝子発現の変化について検討中である。

Strategy for Future Research Activity

1年目の研究により、選別したヒト口腔扁平上皮癌細胞株に重粒子線を照射し、それぞれの細胞の増殖を抑制する線量を決定する。ただし、低線量では単独での腫瘍増殖抑制効果が低いということがわかったので、2年目はHIMACを使用して、マウス移植腫瘍に対する実験を中心に行う。また、照射後の腫瘍細胞を周囲組織とともに観察し、どの組織に損傷が認められるかを詳しく検討する。また副作用の調査の為、マウスの骨組織に重粒子線を照射し、腐骨の形成および、血管形成に与える影響を調べる。1年目の研究結果をもとにマウス皮下移植した口腔扁平上皮癌に重粒子線を照射し、同時に化学療法剤、分子標的治療薬を同時に投与し、再発、転移が起こるかを調べる。

Causes of Carryover

RI実験施設、動物実験施設の使用許可に関して当初予定より遅れて受理されたため、マウスの使用に関しての支出が先送りされた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度使用の金額については、今後のヌードマウス購入費用および維持管理費、重粒子線照射後の病理学的解析、遺伝子解析等に充てる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Interaction between N-cadherin and DcR-2 induces anti-apoptosis through activation of ERK and inhibition of p652016

    • Author(s)
      Thao Nguyen, Mutsumi Miyauchi, Makiko Fujii, Takashi Takata
    • Organizer
      第75回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2016-10-06 – 2016-10-08

URL: 

Published: 2018-01-16  

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