2016 Fiscal Year Research-status Report
CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集による新しい歯周組織再生分子標的薬の探索
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16K15846
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹立 匡秀 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (60452447)
山下 元三 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (90524984)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周組織の恒常性維持遺伝子特異的sgRNAの設計:歯周組織の恒常性維持に重要な機能を果たしている細胞外基質タンパク(ECM)に関連する既知遺伝子群(PLAP-1、Decorin、Bigycan)のゲノム配列に特異的な遺伝子ノックアウト用のsgRNA合成プライマーを設計した。設計時には、アプリケーションにより、sgRNAの非特異的な効果(バイスタンダード効果)が起きにくい部位を選択した。同プライマーを用いたPCR法により、各遺伝子特異的sgRNAシークエンスを増幅した。次に、ゲノム編集タンパクであるCRISPR/Cas9発現用プラスミドに同sgRNAを組み込み、一つのプラスミドにてCRISPR/Cas9と遺伝子特異的sgRNAを同時に発現出来るよう遺伝子組換えを行った。 歯根膜細胞におけるゲノム編集:まず、293細胞に同プラスミドを電気的遺伝子導入法を用いてトランスフェクションしたところ、ほぼ100%の遺伝子導入効率が観察された。同上プラスミドをマウス歯根膜細胞株(MPDL22)を用いて遺伝子導入し、培養後、蛍光顕微鏡にて組換えタンパクであるOFP(オレンジ蛍光タンパク)の発現を観察したところ、遺伝子導入効率の低下が認められた。現在は、遺伝子導入効率の向上と、同一の細胞におけるゲノム配列に対して、PLAP-1、Decorin、Biglycanのゲノム領域に対して同時にゲノム編集を行い、同遺伝子群の発現を抑制するダブルノックアウト、トリプルノックアウト解析を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウス歯根膜細胞株における遺伝子導入効率の低下が観察され、現在、遺伝子導入法の至適条件の検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス歯根膜細胞株への遺伝子導入効率の向上と、同一の細胞におけるゲノム配列に対して、PLAP-1、Decorin、Biglycanのゲノム領域に対して同時にゲノム編集を行い、同遺伝子群の発現を抑制するダブルノックアウト、トリプルノックアウト解析を試みる計画である。
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Causes of Carryover |
細胞培養実験に使用する細胞培養用のプラスティック器具の購入を計画していたが、当該の実験は、次年度以降に行うこととなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に実施する細胞培養実験に必要な細胞培養用プラスティック器具の購入に使用する計画である。
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