2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K15854
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (70346443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40157904)
友藤 孝明 朝日大学, 歯学部, 教授 (80335629)
東 哲司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80432649)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ラット / 接着因子 / 歯周組織 / 4-META/MMA-TBBレジン |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットを用いて、歯周組織に接着誘導因子を配合した接着剤を塗布して、その接着効果を検討した。なお、動物実験を行う前に、研究内容について岡山大学動物実験施設の倫理委員会の承認を得て行った。 10週齢のWistar系雄性ラットを用いた。以下の4群(1群4匹)、1)自然治癒群:自然治癒、2)既存接着剤群:歯周ポケット内に既存接着剤(4-META/MMA-TBBレジン)を塗布、3)0.0067%EGF配合接着剤群:根面に0.0067%EGF配合接着剤を塗布、4)0.033%EGF配合接着剤群:0.033%EGF配合接着剤を塗布に分けた。 全身麻酔下で、ラットの右側上顎口蓋側歯肉を剥離した。各種接着剤{既存のスーパーボンド(サンメディカル株式会社)・0.0067%のEGF(ヒトリコンビナントEGF、ProSpec TechnoGene、East Brunswick、NJ、USA)配合接着剤・0.033%EGF配合接着剤}を塗布して約5秒後に剥離歯肉を閉じた。なお、対照群では何も塗布せずに剥離歯肉を閉じた。実験期間は1週間とした。歯肉から組織標本を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染色および免疫染色を行った。免疫染色では、サイトケラチン14の1次抗体(LS-B2443, Lifespan Biosciences, Inc., Seattle, WA, USA)(50倍希釈)を用い、組織学的な観察を行った。 対照群では、付着上皮の根尖側先端はセメントエナメル境に達しており、歯肉の外形は正常と類似していた。既存接着剤群では、剥離した部位の根表面には結合組織が露出しており、上皮様組織は認められなかった。0.033%と0.0067%EGF配合接着剤群では、剥離した部位の根表面には上皮様組織の再生が認められた。剥離した部位の根表面にある上皮様組織にサイトケラチン14の発現が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、実験をまとめることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きラットを用いた実験の解析などを行っていく。
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Causes of Carryover |
(理由)当初予定した額よりも費用が削減できたため、次年度の研究に充当するため。 (使用計画)予定している実験、解析用のパソコン、あるいは統計ソフトの費用に充当する予定である。
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